「メッシはなぜ相手を抜けるのか?」中村憲剛が明かす驚愕の体験“メッシの股抜き”とは…「一瞬何が起きたのか分かりませんでした」
左利きのスターと言えば、メッシ
左利きの世界的スターと言えば、誰もが思い浮かべるのはリオネル・メッシでしょう。 彼がプロデビューを飾った2005年当時と2024年では、サッカーは大きく変わっています。とりわけ、戦術的な変化は大きく、それに伴って選手に要求されるものも変わり、なおかつ増えています。 そうした変化の真っただ中に身を置きながら、メッシはメッシのままで在り続けている。これは、簡単なことではありません。 キャリアの大半を捧げたFCバルセロナでも、アルゼンチン代表でも、現所属先のインテル・マイアミでも、彼の存在こそが主戦術となっている。そうさせるだけの納得感がケタ外れなのです。彼を前線に置いておけば、確実に得点を取り、チームメイトに取らせることができている。 守備面では、率直に言ってハードワークするタイプではありません。現代サッカーではフォワードも守備のタスクを担うものですが、アルゼンチン代表のリオネル・スカローニ監督は選手の組み合わせでメッシの守備のタスクを軽減しています。ロドリゴ・デ・パウルやエンソ・フェルナンデス、アレクシス・マクアリステルといった活動量豊富にプレーできるミッドフィールダーを起用することで、チームとしての守備力を維持しているのです。 メッシが守備にあまり関わらないのは、それはそれで厄介です。自分たちが攻めている局面で前残りされたら、メッシのカウンターを警戒するためにふたりは残すべきでしょう。メッシという存在自体が、攻撃参加を踏み止まらせる抑止力を持っているのです。 FCバルセロナでデビューした当時は、スピードをいかした直線的なドリブルで相手を抜き去っていました。爆発的と言うほどのスピードの持ち主ではなく、華麗なフェイントを数多く使いこなすわけでもありません。最終的には左足でパスかシュートをするので、かなりの高確率で左へ持ち出そうとする。誰もがそうと分かっているのに、対峙するディフェンダーは置き去りにされてしまう。 22年のワールドカップ・カタール大会準決勝のクロアチア戦で、メッシは1ゴール1アシストを記録しました。 分のアシストは、クロアチアのヨシュコ・グヴァルディオルとの1対1を制したことで生まれました。当時 歳にして高い評価を集め、現在はマンチェスター・シティの一員となった屈強なセンターバックを、ものの見事に翻弄したのです。 ちなみのこのアシストは、右足で出しています。彼は時折、右足を使う。これもまた、対峙する選手からすると厄介です。
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