バイデン氏、「青い壁」3州の支持率でトランプ氏との差埋める-調査
(ブルームバーグ): 11月の米大統領選で再選を目指すバイデン米大統領の支持率が激戦州7州のうち6州で上向いたことが、ブルームバーグ・ニュースとモーニング・コンサルタントが行った最新の月次世論調査で分かった。
過去5カ月は共和党の対抗馬であるトランプ前米大統領がほぼ一貫してリードしていたが、バイデン氏が追い上げている。バイデン氏が行った一般教書演説が民主党支持者を結束させ、バイデン氏のアキレス腱(けん)となっている高齢不安を和らげたとみられる。
バイデン米大統領、トランプ氏との対決姿勢を鮮明に-一般教書演説
こうした変化はウィスコンシン州でとりわけ顕著で、バイデン氏はトランプ氏を1ポイントリードしている。前回2月の調査では4ポイントの差をつけられていた。先月トランプ氏が6ポイントの差をつけていたペンシルベニア州では、バイデン氏とトランプ氏の支持率が並んだ。ミシガン州でも両氏の支持率は五分五分だ。
バイデン氏の支持率改善が一過性のものなのか、持続的な変化の始まりなのかを判断するのはまだ時期尚早だ。バイデン氏は勝敗を左右する重要な激戦州4州で依然トランプ氏にリードを許している。しかし、「ブルーウオール(青い壁)」と呼ばれるミシガン、ペンシルベニア、ウィスコンシン各州でバイデン氏が勝利すれば、再選を果たす可能性がある。これら3州には製造業の拠点が点在しており、製造業の復活を掲げるバイデン氏にとって大統領選の勝利を左右し得る重要州だ。
バイデン氏勝利、「ブルーウォール」3州が左右-日鉄の買収に影響も
激戦州7州全体で見ると、トランプ氏の支持率は47%と、43%のバイデン氏を引き続き上回っている。第3党候補も含めたベースでは、トランプ氏の支持率が43%、バイデン氏が38%。第3党候補のロバート・ケネディ・ジュニア氏が9%、コーネル・ウェスト氏とジル・スタイン氏がそれぞれ1%となっている。
調査では、共和党の候補指名争いから撤退したニッキー・ヘイリー元米国連大使に好感を持つ有権者の過半数が、11月の本選ではトランプ氏に投票すると答えたことも分かった。トランプ氏がヘイリー氏の支持者の多くを獲得しつつあることを示唆している。