陽岱鋼、NPB12球団への復帰は「自分で決めることではない」新潟で全力プレー誓う! かつての同僚・中田翔に「身体のケアも大事にして」
日本ハム、巨人で活躍し、今季からオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブでプレーしている陽岱鋼は現在、イースタンリーグでNPB2軍と対戦している。 6月下旬、ヤクルトとの試合が行われた戸田球場は夏本番の暑さを思わせる気温だった。そんな環境の中で、かつてNPB通算1164安打の実績を誇った男が、懸命に汗を流していた。 ファームでは古巣の日本ハムとの対戦もあり、「球場に行ったら懐かしいなというのはありますよね」としみじみ。鎌ケ谷スタジアムを訪れ「ここで苦労したな」という思い出がよみがえったという。 稲葉篤紀2軍監督をはじめ、自身が日本ハム時代に共にプレーしていた同僚は既に引退して首脳陣の立場になっていることもあり、実際に対戦すること自体に懐かしさはないと話したが、「試合前にいろいろ野球の話を聞いたりしますね。バッティングのこととか聞いたりします」と、仲間との“野球談議”に花を咲かせている。 また、共に中心選手として活躍した中田翔は、今季から中日ドラゴンズでプレーしている。現在は腰痛のため出場選手登録を抹消されているが、「年も取っていく一方ですし、身体のケアも大事にしてもらいたいと思っている。早く治して1軍で見たい」と、エールを送っていた。 NPB12球団に移籍できるのはトレード期限の7月31日までとなっており、正念場を迎えているが、陽自身は「(NPB12球団に)戻るのは自分で決めることではない。そこは結果もすべてですし、試合に出たら全力プレーをするだけを考えて、あとは見ている人は見てくれる。一生懸命やっていくことだけを考えている」と話す。 「自分のパフォーマンスをいかに試合で出せるか、そのための準備、練習をしたいなと思っています」と意気込み、「限られた環境でやる上で、人より倍、練習しなければいけないのもそうですし、自分の身体に時間をかける。そこは自分の中で意識をしている」と、人事を尽くして天命を待つ。 37歳という年齢になっても、野球への思いは衰え知らず。目の前のプレーに集中し、グラウンドで躍動する背番号「1」の姿を見て、その言葉が本当であることがわかった。 [文:別府勉]