兄はJリーグ内定、妹は駅伝 そろって冬の全国大会に出場する異色きょうだいの決意 父は元陸上選手「都大路で走るのを目標にしてきた」
高校スポーツの集大成に当たる冬の全国大会にそれぞれ挑む熊本市出身のきょうだいがいる。兄で3年生の嶋本悠大は全国高校サッカー選手権に臨む大津(熊本)の司令塔で、優勝候補の筆頭として注目を集める。 ■ピンクのユニホームで快走するドルーリー朱瑛里【写真】 妹のはな乃は陸上の強豪筑紫女学園(福岡)で1年生ながら駅伝メンバーに浮上、全国高校駅伝で上位進出を目指す。きょうだいが同一年度に異なる競技で出場するのは珍しく、互いの才能をたたえながら健闘を誓い合う。(末継智章) ◇ ◇ 強気の走りで自信と信頼をつかんだ。3日に行われた全国高校駅伝福岡県予選。2位と14秒差のトップでたすきを受けた2区(4・0975キロ)の嶋本はな乃は区間賞の走りで2位自由ケ丘との差をさらに15秒広げた。 「ずっと都大路で走るのを目標にしてきた。今は高いレベルの相手でも結果を残したい」。チームが3位以内を目指す都大路に向け、自身の目標も上方修正した。 〝ずっと〟と語るが、陸上を本格的に始めたのは高校に入学してから。中学時代はソフトテニス部で「体を動かせたらいいなという感じだった」。転機は駅伝メンバーに助っ人で呼ばれた熊本・託麻中2年時。熊本県大会の2区(2キロ)で区間賞を取って全国出場を決め、3年時と2年連続で全国の舞台を走った。 「父とはたまにジョギングで一緒に走り、股関節の動きを教わった」程度。中学時代から走りを見る筑紫女学園高の長尾育子監督は「粗削りだけど走りにバネがあり、負けず嫌い。伸びしろがある」と感じる。 はな乃は来年Jリーガーとなる兄を「テニスをやってもうまく、何でもできる」と尊敬する。自身はこれから可能性を広げる段階。「練習も早くしたい思いが強く、きつくない。将来的に駅伝で活躍したい」と伸び盛りの1年生が成長曲線を描いていく。 ▼▼「プレミアリーグ」西地区優勝の兄、選手権「取らないといけない」▼▼