矢崎総業、独の樹脂製品メーカー買収。車用コネクタ・電子部品でシナジー
自動車用ワイヤハーネス世界大手メーカーの矢崎総業(本社・東京都港区、社長・矢崎陸氏)はこのほど、ドイツの樹脂製品メーカーを買収した。車載エレクトロニクス分野や、ワイヤハーネスをつなぐコネクタなどに関してシナジーがあることから決めた。買収は欧州・中東・アフリカ地域の事業を統括する子会社である矢崎ヨーロッパ・ミドル・イースト・アフリカを通じて実施した。 7月2日に買収したユンカーアンドハルファーシャイトグループは、ドイツのリューデンシャイトに本社を置き、従業員数は約200人。プラスチック加工用の工具と金型の大手メーカーで、自動車産業向けプラスチック部品なども手掛けている。数十年にわたり、矢崎ヨーロッパ・ミドル・イースト・アフリカとの取引実績があるサプライヤーとなっている。 今回の買収によりハーネス用コネクタや車載電子部品に関して、欧州・中東・アフリカ地域では材料となるプラスチック部品段階から手掛けることになる。そのため同地域のワイヤハーネスについて、多様化するニーズにこれまで以上に迅速・的確に応えることが可能になる。 今後はユンカーアンドハルファーシャイトグループが有する金型および部品製造技術を用いて、自動車部門のビジネスのさらなる売り上げ拡大を狙う考え。同社の技術は製品の多様化などに貢献。特に接続技術分野での成長目標達成のため重要な役割を果たすという。