シリア内戦に介入せず IS動向や周辺国波及を警戒 米高官
【ワシントン時事】サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は7日、西部カリフォルニア州シミバレーでの会合に出席し、反体制派が蜂起した内戦下のシリア情勢に関し、「軍事的に飛び込むつもりはない」と述べ、不介入の姿勢を強調した。 また、過激派組織「イスラム国」(IS)の動向を警戒していると明らかにした。 サリバン氏は、シリアのアサド政権の後ろ盾であるロシアとイランや、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが、ウクライナ侵攻やイスラエルとの戦闘で「弱体化し、気を取られていた」と指摘。アサド政権がこうした国々や組織から必要な支援を受けられず、反体制派の急速な攻勢につながったと分析した。 サリバン氏は情勢の不安定化に伴い、かつてシリアで勢力を広げたISが再び勢いを取り戻すことや、周辺国のイスラエルやヨルダン、イラクに影響が波及することへの警戒感を強調。シリアの人道状況悪化や少数派迫害への懸念も示した。