米メディアはマリナーズ菊池の日本式ルーティン問題に注目
マリナーズ菊池雄星投手(27)が2日(日本時間3日)、アリゾナ州サプライズで行われたオープン戦のロイヤルズ戦にメジャー移籍2試合目の先発マウンドに立ち、3回を投げて2安打2失点1死球3奪三振の結果を残した。1、2回と6人で抑えるパーフェクトピッチングを見せた。3回には死球も絡んで2本のヒットを浴びて2失点したが、最速は152キロをマークした。海外メディアが注目しているのは菊池の日本式の試合前ルーティン。ベンチ前でのキャッチボール禁止に象徴されるようにメジャーでは日本のような十分なウォーミングアップの機会を与えてくれない。オープン戦の初戦では日本式の試合前ルーティンを認めてもらえたが、開幕に向けてメジャースタイルへの順応が必要になってくる。 ラジオ局710 ESPN Seattleは「マリナーズの菊池がメジャーの試合前のスケジュールにまだ順応中」との見出しを取り、そのルーティン問題をクローズアップしていた。 「左腕の菊池がアメリカの野球に順応する中で、直面している大きなチャレンジの1つはマウンド上で起こることではなく、マウンドに上がる前にあるようだ。試合前ルーティンは日本とメジャーでは大きく異なる。菊池は、そのメジャーの試合前スケジュールに順応するプロセスにある」 記事は「菊池の最初の登板(25日のレッズ戦)で、彼はマウンドに上がるほぼ1時間前にウォームアップのルーティンを始めるため球場に到着していて周囲を驚かせた」と伝え「ほとんどの選手は投球の30分前(からウォーミングアップを始める)だろう。彼らは走ってキャッチボールをして遠投を約15分から20分してからブルペンのマウンドに立つ。ある選手は、そこで止めてベンチに戻って休む。雄星もそれを好んでいる」というサービス監督のコメントを紹介した。 その上で、「菊池はブルペンでのウォームアップの後、試合が始まるまでダグアウトの前でキャッチボールを続けた。これは彼に修正が必要になる部分だろう」と指摘。 「日本では先発投手は試合を通して肩を動かし続けることができ、もしイニングが長引いた場合、ダグアウト前でキャッチボールをしたり、ダグアウトの裏や、スタンドの下にあるブルペンで投げている。しかし、菊池はアメリカでは、そのルーティンをすることができない。彼が最も慣れたルーティンは作り変えなければならないだろう」とした。 サービス監督は、この菊池のルーティンの順応問題に関して、「不安なく(ウォーミングアップが)でき、何が、彼に合っているかをはっきりと理解するためにはまだ少し時間はかかるだろう。一番重要なことは、どのような準備でメジャーリーグの試合にどのように臨むことが、菊池の不安を解消するのかということ。彼は、そのルーティンを見つけ出す必要がある」との見解を明らかにしている。その上で同記事は「このことは問題にはならないだろう」と断言。 「(これまでも)日本から来た他の投手がメジャーで必要な修正を行ってきたところを見てきた。シーズン開幕の秒読みが始まる中で(彼がどう順応するかを見るのは)面白い点だ」と、菊池の順応力に期待を寄せていた。