自民党…派閥・裏金と決別できる? 政治部長に聞く “派閥の解消”なるか “30年前と同じ”なのはなぜ? 【#みんなのギモン】
■「裏金」をなくすには…“実態の解明”が不可欠
そこで続いてのポイントが、「カネ」と「人事」どうやって決別? です。 忘れてはならないのが「裏金」をなくす、「政治資金の透明化」です。今回の中間とりまとめでは、議員に関係する団体の収入を「銀行振込」で行うこと、収支報告書について「オンライン提出」すること、所属議員に対して夏に「氷代」、冬に「餅代」などと称して資金を配ってきた慣習を廃止すること、などが掲げられています。 しかし、これで十分なのでしょうか? 田中政治部長 「十分とは言えません。今回、3つの派閥の会計責任者が立件されましたが、『なぜ不正を行ったのか』『いつ誰が始めて、何に使われてきたのか』が、解明されていません。 岸田首相は、問題となった議員に対し『説明責任を果たし、必要な対応を取るよう求める』とするだけで、指導力を発揮していません。実態の解明なくして政治への信頼は取り戻せません」
■「政策活動費」とは…「権力の源」と語った議員も… 使い道の報告義務なし
田中政治部長 「今回、よく耳にした『政策活動費』についても指摘しておきたいと思います」 「政策活動費」とは、自民党などの政党から、その党の所属議員個人に対して支出される「お金」のことです。
上記は、実際の自民党の収支報告書のコピーですが、2022年5月19日に幹事長である茂木さんに5000万円、翌日も茂木さんに5000万円、1か月後に3000万円など、2022年だけで自民党から茂木幹事長に、9億7000万円ものお金が支払われていました。 党の幹部までを合わせると、14億円あまりが支払われていました。しかも、詳しい使い道は明らかになっていません。「政策活動費」という名前のお金でありながら、使い道が明らかになっていないのは、「あり」なのでしょうか。 田中政治部長 「実は政策活動費は『党から議員へいくら渡したか』は公表しなければいけませんが、そこから先の、議員の使い道については、報告する義務がないんです。 かつて総理大臣も務めたある議員に『政策活動費の見直しはできないのか』と私が直接、質したところ、『権力の源だから』と話していました。 しかし民間では『インボイス制度』が導入され、お金の流れを細かくチェックされているのに、政治資金だけが今のように不透明なままでは到底、理解は得られません。 与党・公明党は『政策活動費の使い道を公開すべきだ』と主張していて、この扱いが26日から始まる通常国会の焦点の1つとなります」