自民党…派閥・裏金と決別できる? 政治部長に聞く “派閥の解消”なるか “30年前と同じ”なのはなぜ? 【#みんなのギモン】
■歴史は繰り返す…「派閥の解消」を掲げては頓挫した自民党
「再発のおそれ」とは、どういうことなのでしょうか。 田中政治部長 「実は、自民党はこれまで何度も『派閥の解消』を掲げては頓挫してきた、という歴史があります」
その歴史を振り返ると、今から35年前の1989年には「リクルート事件」で国民から厳しい批判を受け、「政治改革大綱」がまとめられました。 このとき「派閥の解消」を目指し、「派閥や閣僚のパーティー自粛」「総裁・副総裁・幹事長・閣僚などは在任中、派閥を離脱」といった改革が掲げられていました。
そして1994年、自民党が野党に転落したのを契機に、党改革実行本部が「派閥を年内に解散し、派閥事務所も閉鎖する」と決定しました。
さらに2009年9月。当時の民主党に大敗し歴史的な「政権交代」がありました。このときも、中堅・若手議員による自民党再生会議が「派閥の解消を進め、党運営への影響力を一切排除する」とした提言をまとめました。その会議メンバーには、現在、自民党の顔を務める茂木幹事長の姿もありました。
■現在も…「派閥の解消」とはほど遠い状態
このように「派閥解消」に向けた提言や決定は、繰り返されてきました。 しかし最近まで、茂木派を率いる茂木氏が自民党の幹事長。麻生派を率いる麻生氏が副総裁。そして、今回の問題が大きくなるまで岸田派を率いてきた岸田氏が、党のトップである総裁を務めていました。 「党の幹部や閣僚在任中は派閥を離脱する」ということすら守られず、「解消」とはほど遠い状態です。 田中さん、なぜ、派閥はなくならないのでしょうか。
30年前のニュースでは『すべての派閥が解散するが、政策集団に衣替えして活動を続けることになりそうだ。お金やポストで人をしばらないことが、派閥政治から決別できるかどうかの分岐点だ』と伝えています」 これは「今の状況と全く同じ」「全く同じコメント」ですが…。 田中政治部長 「それほど、自民党の派閥と『カネ・人事』というのは、密接に結びついていると言えるんです」