新型MINIに加わったEVモデルは、約140万円の補助金でガソリン車よりお得に購入できる!?
補助金でBEVの方が割安になる!?
最後にICEとBEVの価格を比べて見る。 「MINI Cooper C 3 Door」:396万円 「MINI Cooper S 3 Door」:465万円 「MINI Cooper E 3 Door」:463万円 「MINI Cooper SE 3 Door」:531万円 下位グレード同士では、67万円の差があり、上位仕様も66万円差とほとんど変わらない。先述したように、航続距離は別にしても動力性能では、BEVの方がパワフルかつトルクフルとなっている(現時点で車両重量などは明らかにされていない)。 冒頭で紹介したように、2023年度の例では、CEV補助金が85万円、東京都が45万円、発表会が行われた江東区の場合は10万円となっていて、総額140万円の補助金となる。補助金を前提とした車両価格では、新型MINIもまたIECを抑えてBEVの方が安く手に入ることになる。地方自治体によって補助金の有無や金額は異なるものの、CEV補助金だけでも逆転する。 なお、MINIクロスオーバーから車名を変えた新型カントリーマン(従来は商標の関係で日本ではクロスオーバーを名乗っていた)も同様に2023年度の例では、東京都江東区の例で、計140万円の補助金が受けられる。そのため、たとえば同じ「ALL 4」同士の比較では96万円、BEVの方が価格設定は高いものの、この例では逆転してBEVの方が安くなる。 「MINI Countryman C」:489万円 「MINI Countryman D」:509万円 「MINI Countryman S ALL4」:566万円 「MINI Countryman E」:593万円 「MINI Countryman SE ALL4」:662万円 「MINI John Cooper Works Countryman」:667万円 なお、こちらも「C」はガソリンエンジン車に、「D」はディーゼルエンジン仕様に付けられ、「E」と「SE」はBEVの車名に付く。なお、日本ではディーゼルエンジン車の人気が根強く、新型カントリーマンの2.0L直列4気筒ディーゼルターボは、ヨーロッパ以外では日本のみに導入されている。 さて、今回カントリーマンに追加されたBEVには、FFと4WDを設定している。「MINI Countryman E」は、最高出力150kW(204PS)、最大トルク250Nmを発揮するモーターを前輪に配置したFF。ボディ床下に積むリチウムイオンバッテリーは、容量232.0Ah/66.45kWhで、一充電あたりの航続距離は462km(欧州仕様値)。 「ALL4」からも分かるように、4WDモデルとなる「MINI Countryman SE ALL4」は、最高出力140kW(190PS)、最大トルク247Nmを発揮するモーターを前後に配置。システムトータルでの最高出力は225kW(306PS)、最大トルクは494Nm。リチウムイオン電池は、容量232.0Ah/66.45kWhで、一充電での走行可能距離は433km(欧州仕様値)。なお、クーパー、カントリーマンともにBEVは、最大で130kWの急速充電に対応し、10~80%まで30分で充電可能とアナウンスしている。納車は、3ドアもカントリーマンのBEVも2024年第二四半期以降となっている。
塚田 勝弘