ゲームサイト編集長が語る 2023年ヒット作の共通点とゲーム作りの傾向
三代川:今までは、ゲームの面白さ・深さもありましたけど、今は(ゲームプレーを)見ている人も意識したゲーム作りがすごくされていて、ホラーゲームだったら“何か出てくるよ”っていう前兆が、もうチラって見えていたりする。それって前からありはするんですけど、それをより顕著にしているっていうのは、最近のゲームの話題性としてはあると思うし、『8番出口』はまさにそうですよね。 『8番出口』は2023年11月にリリースされたゲーム。プレーヤーは、無限に続く地下通路の“異変”を見つけだして8番出口を目指します。ゲームがリリースされると、動画配信者たちが実況動画を投稿し始め、SNSやネットを中心に話題になりました。 三代川:僕らがよく知っている地下鉄の通路を歩いている感じなのに、(ゲーム実況の配信を見ていて)「何かおかしいぞこれ」、「戻った方がいいぞ」と話もするけど、でも配信者はそれを気づかないで行っちゃう。その配信者に対して「おーい」って言いたくもなるし、分かった人に対して「ああ良かった。じゃあ次進もう」ってなる。一緒に楽しめるというのがすごくあると思いますね。
■冬休み到来。オススメのゲームは?
話題作があふれようとも、それをプレイする時間がない、余裕がないというのがゲーマーの悩みの種ではないでしょうか。しかし世は冬休み、年末年始休暇の最中。普段より時間が取れる今、プレイするのにオススメの作品として名前を挙げたのが、『桃太郎電鉄ワールド~地球は希望でまわってる!~』です。 ゲームは、2023年で35周年を迎えた『桃太郎電鉄』シリーズの最新作。プレーヤーは会社の社長となり、世界中を巡って物件を買い集め、総資産ナンバーワンを目指します。 三代川:(『桃太郎電鉄』シリーズは)日本を舞台にしていても、「この地方はこういう名産があるんだ」、「ここにはこういう駅があるんだ」という地名を覚えるのにも役立っていたと思うけど、それが今回、全世界が舞台になっていることで、本当に知らない国・地域が出てくると思うんですね。老若男女皆さんで遊んで、「こんなところにこんなのがあるんだ」というのもあるし、一人で遊んでも「この国のここに物件があるってことは、こういう特徴がある都市だったんだ」という、知らないことを知ることができる、すごく楽しいゲームになっています。 さらに三代川さんによると、今作はマップを100年間プレイすると特別なマップが解放されるという要素もあるそうで、「一人で100年をプレイするのもいいですし、みんなで100年プレイするでもいいですし、冬休みとかにまさに最適なゲームではないかと思います」と語りました。