愛媛県の教員志願倍率が過去最低「2.1倍」に…なり手不足に新たな一手!高校で行う県内初の取り組みとは
特進コースの生徒約100人のうち4割が「教員の仕事に関心あり」
『教員養成講座』の狙いは大きく2つ。 実際の教育現場での‟体験”を通して自分が教師に向いているかどうかを確かめ、高校生のうちにキャリア意識を高めてもらうこと。 そして、将来的な‟教員のなり手不足”の解消です。 松山聖陵高校 八木俊博校長: 「早い段階でしっかりとした目的意識を持って1人でも多くの教員を育てていきたいということでスタートしました。教員というのは非常にブラックというようなイメージが定着しつつあるんですけども、そうではない本質的な教員の魅力を生徒たちが学んでくれたらいいなと思っています」 松山聖陵高校が特進コースの全生徒に行ったアンケートによると、およそ4割の生徒が「将来教員を目指している」または「教員の仕事に興味がある」と回答したそうです。
現在、松山市の平井保育園でも実習を行っているほか、4年前からは月1回土曜日に、地元の中学生を対象にした『土曜塾』を開講。 特進コースの生徒たちがボランティアで宿題などの学習支援を行っています。 中2男子: 「年代が近いから親近感が湧いたり、テストの点数上がりましたね。教え方が分かりやすいなって」 松山聖陵高校1年 渡部允さん: 「嬉しいです。めっちゃ嬉しいです」 特進コース1年 西元星月さん: 「自分の力にもなるし、教えることで中学生のみんなにも分かってもらえる時とか嬉しい」
「自分が教壇に立ったら…」教員になりたい気持ちが強まった生徒も多く
この日の実習は、若手教師の授業見学。 公原さん: 「児童が発表したことに対してのひとつひとつの反応とか、そういうところがすごく勉強になって、自分が将来あの立場になったらどうやってやるかな?とか想像することができています」
熱心にメモを取っていた高校3年の公原さん。教師を志したきっかけは、中学3年の時の担任の先生の存在です。 公原さん: 「私が悩みを抱え込んでしまう性格だったのもあって、すごくその度に優しく声をかけてくれる先生の存在が私が学校に行き続けられた理由だと思ってるので、私にしてくれたみたいに一人一人に時間を注いで、皆に寄り添える先生になりたいなというのがきっかけです」 実習を始めて半年。北吉井小学校で実習に参加する生徒16人にアンケートを行ったところ、14人が「教員になりたいという気持ちが強まった」と回答したそうです。 公原さん: 「今日は鬼ごっこで、逃げる側と追いかける側が人数が同じではなくて、人数違ったやん!と怒る子がいて。そういう時になんて声掛けしてあげたら納得いくのかとか、瞬時に考えて反応してあげるということが私にはまだ無理だなと思って、すごいなと思いました」