女川原発の運転差し止め、高裁も認めず 「避難計画に過誤はない」
東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の重大事故に備えた避難計画には実効性がないとして、住民が運転の差し止めを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は27日、訴えを退けた一審・仙台地裁判決を支持し、住民側の控訴を棄却した。倉沢守春裁判長は「避難計画の検討過程に過誤はない」と述べた。 【写真】仙台高裁に入る原告団=2024年11月27日午後1時55分、仙台市青葉区、福留庸友撮影 原告は、原発から5~30キロ圏内の石巻市民16人。県と市の避難計画では、放射性物質が放出される事故が起きた場合、検査所で被曝(ひばく)の程度を調べ、自家用車やバスで避難するとしている。住民側はバスや検査所の人員は確保できず、周辺は渋滞するとして、「計画は合理的」とした国などの協議会の判断は誤りだと訴えた。
朝日新聞社