熊本比奈GMが〝フィジカルコーチ〟兼務 「鬼のように追い込んだ」カノアラウレアーズ福岡が進撃【V・サマーリーグ西部大会】
バレーボール女子のV・サマーリーグ西部大会最終日は6月30日、熊本市の熊本県立総合体育館で順位決定トーナメントを行い、Vリーグ女子3部(V3)のカノアラウレアーズ福岡は西日本大学選抜にセットカウント0―2(22―25、18―25)でストレート負けを喫し、6位で大会を終えた。サマーリーグは若手の強化育成を目的に開かれ、西部大会にはVリーグ勢など13チームが参加。優勝はトヨタ車体クインシーズ(V1)で、2位はJTマーヴェラス(V1)だった。今大会は基本的に2023~24年シーズンのチーム名表記で実施された。 ■【写真】森田亜貴斗監督、熊本比奈ゼネラルマネジャーらカノアラウレアーズ福岡のスタッフ陣がポーズ 有終の白星で大会を締めくくることはできなかった。「普通に能力が高い選手がそろっている」と森田亜貴斗監督(42)が警戒を強めていた西日本大学選抜に敗れ、カノアのサマーリーグが終わった。予選グループ戦も含めて通算3勝2敗。久光スプリングス(V1)を倒し、今秋からの新リーグ「Vリーグ」でも相まみえるフォレストリーヴズ熊本(V2)にはストレート勝ちした。特に「練習試合でもほとんど負けています。10回やらせていただいて、何とか一つ勝てるかどうかでしょう」 今春から指導陣の整備にも本格的に着手した。キャプテン&エースアタッカーでカノアの看板選手だった熊本比奈さん(28)が現役を退き、ゼネラルマネジャー(GM)に就任。運営面に携わる一方で、フィジカルコーチ的な役割も担う。また、Vリーグ男子2部(V2)の大分三好ヴァイセアドラーでコーチを務めた向野(むかいの)修一郎さん(23)が指導スタッフに加わった。「熊本GMがサマーリーグに向けて『鬼』のように追い込んでくれたおかげで、5試合戦い抜くことができました。選手への声がけが的確で、しっかりと締めてくれるんです。向野コーチの指示力も高いので、役割分担ができて選手のストレスも少なくなったことが『最後の1点』を取る力につながっています」。森田監督が言い切った。 西日本大学選抜戦の第1セットは19―16と優位に試合を進めながら、サーブレシーブが乱れるなどミスも絡んでの6連続失点でひっくり返された。「メンタル的に踏ん張れなくなり、つなぎの精度が低くなった。それを踏まえて、今後取り組むべき改善点が明確になりました」と森田監督は夏場のテーマを見いだした。計11チームで争う新リーグでの目標は、上位4強によるプレーオフ進出。活力に満ちたカノアの「トロイカ体制」が充実のシーズンへ導く。 (西口憲一)
西日本新聞社