ビットコインの上昇は勢いを失う可能性も高い

しかし、フィナンシャル・タイムズ（FT）が実施したエコノミスト調査では、FRBが来年、より慎重に利下げを進めるとの見方が強い。これは、トランプ政権が計画している大規模な関税の引き上げや移民の強制送還、減税および規制緩和が、インフレを加速させる可能性があるためだ。 「インフレは、私や多くの人が予想していたよりも痛みを伴わずに低下しているが、目標水準に到達するための最後の部分は依然として難しいかもしれない。そのため、FRBが急いで利下げを行う環境にはならないだろう」と、元FRBのエコノミストで現在はジョンズ・ホプキンス大学に所属するジョナサン・ライトはFTに語った。 今週のFRBの利下げへの期待は、ビットコインの上昇が今後も続き、今後の数週間でさらに上昇するというアナリストの見方を後押ししている。 「ビットコインが過去最高値を更新し、10万6000ドルを突破したことは強気トレンドを裏付けるものだ」とFxProのアナリストであるアレックス・クプツィケヴィッチはコメントした。 「直近のビットコインの上昇は、3週間にわたる10万ドル付近での調整局面に続くものであり、伝統的な金融市場からの予期せぬニュースがこのラリーを妨げない限り、今後の上昇の加速が予想される」と彼は述べている。 しかし、ビットコイン上昇の勢いは、現時点では短期的なものに過ぎず、FRBの利下げへの期待が後退すればこの上昇は勢いを失う可能性も高いと考えられる。