乱れなきオートマティズムで光る町田浩樹の“個のチカラ”。ユニオンSGの上位進出は時間の問題「僕はそんなに焦ってない」【現地発】
コルトレイク戦の勝利で8位に浮上
日程過多が叫ばれる欧州のサッカー界。そのなかで彼はいかにプロサッカー選手と、卒業が難しいと言われる通信制大学の学問を両立させたのだろうか? 町田は「いや、サッカー選手は結構、時間がありますので」と謙虚に前置きしたうえで説明してくれた。 「自分が興味あるものを常に探すことが大事だと思います。僕もやっぱり124単位を取らなければいけないので、興味ない授業もありますけど、いろんな分野のことを知ると面白いし、普通に人としての好奇心があるんで。それが全てです。 僕のいた人間科学部というのは人間に関わること全て。だから芸術系、世界史系、人類学系など様々な分野の授業を取れたので、面白い授業もありました。それがサッカーに生きるということは特に...。でも、僕が早稲田に入ったのは『神経筋制御論』という授業を取りたかったから。イチローさんもやっている『初動負荷トレーニング』がありますよね。そのトレーニングを学べる授業が目的だったのが一つあったんです。そういう授業はもちろん自分のトレーニングにも生きてます」 コルトレイク戦の勝利で、ユニオンSG(勝点13)は順位を4つ上げて8位に。首位のヘンク(同22)は独走中だが、2位アントワープ(同16)との差はわずか勝点3。試合内容を見る限り、これから上位グループに食い込むのは時間の問題だろう。 「僕らは昨季なんて一時は20ポイント差とかで1位だったのに、(プレーオフの開幕から)4連敗とかして優勝できなかった。正直、レギュラーシーズンは“トップ6”に入れば別にいいかなぐらいの感じでやってるんで、僕自身はそんなに焦ってはないです。チームのほうは『ユニオンは大丈夫か』などとメディアに出てますし、ファンもちょっとあった。でも僕は『まあまあまあ、(本番は)プレーオフだから』という感じです」 不思議なのは、町田が夏の移籍市場でステップアップを果たせなかったこと。私のもとにはベルギー人記者からあるリークがあった。しかし、おそらくまとまらなかったのだろう(もちろん情報の精度が低かった可能性もある)。移籍も結婚と同じで縁とタイミング。このままクラブと代表でのパフォーマンスが高みで安定していれば、自ずと良縁がまとまるだろう。 取材・文●中田 徹
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