ヒトハダ第2回公演「旅芸人の記録」が開幕、次回作は「杏仁豆腐のココロ」
「ヒトハダ 第2回公演『旅芸人の記録』」が、本日9月5日に東京のザ・スズナリで開幕する。 【画像】ヒトハダ 第2回公演「旅芸人の記録」より。(他6件) これは、大鶴佐助が座長、鄭義信が座付き作家を務めるヒトハダの第2回公演。作中では、太平洋戦争中の、関西の地方都市にある小さな大衆演劇の劇場を舞台に、女剣劇を看板に芝居をする家族の物語が描かれる。脚本・演出を鄭が担い、出演者には大鶴、浅野雅博、尾上寛之、櫻井章喜、梅沢昌代が名を連ねた。 開幕に際し、鄭は「今年の春、生まれて初めて大衆演劇の演出をさせていただいた。同じ演劇と言えど、今まで経験したことのない世界である。昼夜公演が終わった夜十時過ぎに、明日の舞台稽古が始まる。舞台の隅にテーブルが置かれ、鮨やお菓子が並べられている。座員たちは、それをちょこちょこつまみながら、台本片手に台詞合わせをする。朝十時に劇場に伺うと、真っ暗でな舞台の上に布団を敷いて、座員たちが眠っていた。大衆演劇の座員達は、昔も今も、舞台上に布団を敷いて寝ている。舞台の上が、まさに彼らの職場であり、生活空間でもあるのだ。なんだか怖ろしくかけ離れた世界でありながら、その舞台の上で演じられるのは、やはり人間の変わらぬ業であり、義理人情であり、愛であり、営みである。いつの時代であれ、とりまく状況が変わったとしても、変わることのない人の思いを、今回の作品を上演することで、ほんの少しでも掬いとれることができたなら、作家、演出家として、これほどの喜びはない」とコメント。 大鶴は「実家の廊下の先は稽古場だった。いつも台詞が飛び交い劇中歌が響いていた。それが僕の日常で、気づけば自分も役者になっていた。今回の『旅芸人の記録』は家族の物語だ、誰の記憶にも残らなかったかもしれないし、誰かの記憶に残ったかもしれない旅芸人一座の日常を、おあつらえ向きに降る雪の合間から覗いてみてください」と思いを述べた。上演時間は約1時間45分で、東京公演は9月22日まで。その後、26日から29日まで大阪・扇町ミュージアムキューブ CUBE01でも行われる。 また、12月12日から22日まで東京・浅草九劇にて「ヒトハダ番外公演『杏仁豆腐のココロ』」の上演が決定。「杏仁豆腐のココロ」は、鄭が2000年に初演した作品で、別れを前にしたとある夫婦の思いが、二人芝居として立ち上げられる。今回は、約9年ぶりに鄭自ら演出を手がけ上演する。公演はWキャストの2チーム制で、出演者には、ヒトハダメンバーの浅野と尾上に加え、村岡希美と高畑こと美が名を連ねた。詳細は続報を待とう。 ■ ヒトハダ 第2回公演「旅芸人の記録」 2024年9月5日(木)~22日(日) 東京都 ザ・スズナリ 2024年9月26日(木)~29日(日) 大阪府 扇町ミュージアムキューブ CUBE01 □ スタッフ 脚本・演出:鄭義信 □ 出演 大鶴佐助 / 浅野雅博 / 尾上寛之 / 櫻井章喜 / 梅沢昌代 ■ ヒトハダ 番外公演「杏仁豆腐のココロ」 2024年12月12日(木)~2024年12月22日(日) 東京都 浅草九劇 □ スタッフ 脚本・演出:鄭義信 □ 出演 村岡希美 / 浅野雅博 / 高畑こと美 / 尾上寛之