【公演レポート】「東京ブレイド」が“本物”の2.5次元舞台に!小宮璃央ら出演「演劇【推しの子】」開幕
「演劇【推しの子】2.5次元舞台編」が本日12月13日に東京・シアターHで開幕。これに先駆け、同日に公開ゲネプロが行われた。 【画像】小宮璃央扮するアクア。 「演劇【推しの子】2.5次元舞台編」は、赤坂アカと横槍メンゴによるマンガ「【推しの子】」(集英社)の舞台化作品。中屋敷法仁が脚本・演出・作詞を手がける「演劇【推しの子】2.5次元舞台編」では、原作マンガの第5章「2.5次元舞台編」のエピソードに焦点を当て、主人公のアクアらが2.5次元舞台「東京ブレイド」に挑む姿が描かれる。 「演劇【推しの子】2.5次元舞台編」は2幕構成となり、第1幕では主に舞台「東京ブレイド」の稽古、第2幕では舞台「東京ブレイド」の本番の様子をメインにした内容が展開。第1幕と第2幕では舞台装置が異なり、第1幕は演劇の稽古場、第2幕は舞台「東京ブレイド」が上演される劇場へと物語の舞台が移る。 第1幕では、アクア(小宮璃央)や鳴嶋メルト(土屋直武)ら若手俳優陣が、実力派劇団・劇団ララライの面々と共に舞台「東京ブレイド」の稽古に勤しむ様子や、共に女優である有馬かな(佐竹桃華)と黒川あかね(内田未来)によるライバル対決、マンガ「東京ブレイド」の原作者・鮫島アビ子(田上真里奈)と舞台「東京ブレイド」の脚本を手がけたGOA(馬場良馬)が、舞台の脚本を巡って衝突する様などが描かれる。第1幕にはシリアスな場面も多いが、舞台「東京ブレイド」のキャストである売れっ子俳優・鴨志田朔夜(北村諒)が出演するスポ根舞台「SMASH HEAVEN」といったユーモアたっぷりなワンシーンが差し込まれるのも見どころの1つだ。 舞台「東京ブレイド」の本番を描く第2幕では、ガラリと雰囲気が変わり、ピンク色を基調とした豪華絢爛なステージに、和装をベースにした衣裳を身に着けたキャスト陣が登場。舞台「東京ブレイド」では、劇団ララライの看板役者・姫川大輝(安西慎太郎)演じる少年・ブレイド、有馬演じる少女・つるぎら“新宿クラスタ”と、黒川演じる鞘姫、アクア演じる鞘姫の許嫁・刀鬼ら“渋谷クラスタ”による抗争が、歌、殺陣、アクションの要素を交えて描かれる。 アクア役の小宮は、アクアが抱える心の闇を刀鬼に投影し、苦悩しながらも自身が演じるキャラクターと対峙する姿を好演。姫川役の安西は、いつも無表情で気だるげな姫川と、好戦的ではつらつとした少年・ブレイドという正反対なキャラクターを見事に演じ分けた。また有馬役の佐竹は、小柄な身体から繰り出される力強い殺陣で観客を魅了し、黒川役の内田は、平和を願う鞘姫の切ない思いをその透き通った歌声に乗せた。 上演時間は休憩ありの約2時間50分。東京公演は12月22日まで行われ、その後、26日から29日まで大阪の梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで上演される。なおau Live StreamingおよびTELASAでは、最終日となる29日12:00開演回、17:00開演回の模様を配信。またこのたび、本公演のBlu-rayが5月28日に発売されることも明らかになった。 キャスト陣より、小宮、安西、鯨井、馬場のコメントは以下の通り。 ■ 小宮璃央コメント 自分が演じるアクアは、整った容貌と明晰な頭脳によりかっこいいと言われることが多いなと感じます。“推し”であったアイの息子として生まれた複雑な生い立ちに加え、父親を探し復讐することを心に誓うなど、ダークな一面も持ち合わせている役所です。今回の「2.5次元舞台編」ではその父親が芸能界に居ると睨み、自分自身が芸能界のトップになり真犯人に近づくという野望を心に舞台を成功させようと暗躍する姿が見どころです。普段舞台を観劇することが多くても、制作過程をちゃんと理解する機会は少ないと思います。今回の舞台でより深く2.5次元舞台を知ることができるはずなので、この機会に足を運んでくださる皆さんには親身になって役者のみんなに寄り添っていただきたいと思っています。 ■ 安西慎太郎コメント ついに「演劇【推しの子】」が開幕いたします。この1カ月カンパニーの皆様全員で「【推しの子】」について考えてきました。若手は毎日遅い時間まで残り自身の鍛錬に励み、ベテランはその時その瞬間に必要なものを常に心地良く散りばめてくださいました。指揮をとった中屋敷さんは、誰よりも情熱的な視線で「【推しの子】」を観察し、舞台・演劇としての「【推しの子】」のガイドラインを作ってくれた。そして何より運営・スタッフの皆様が最後まで誰1人欠けることなく走り切れるように支えてくださりここまでこれました。 準備は整いました。あとはやるだけです。 先生が描いてくださったキャラクターを実体化させそこに実在感が出せる所まできたと思っています。楽しみにしていてください。 ■ 鯨井康介コメント 雷田澄彰役を演じます鯨井康介です。 舞台プロデューサーの役を務めさせていただきます。ツートンカラーの髪型にサングラス。手元にはグローブ。なんとも風変わり。なのに本人は妙に飄々とサラッとしている。非常に考察の余地の多い男だと思っています。 今作に携わる事で改めて感じた事は、演劇を作る上でドラマは板の上だけで起こっているわけではないという事です。俳優の手に上演台本が渡るまでに、様々な難題と、それに立ち向かう人々のドラマがある。そしてそのドラマの登場人物たちには、出演者に勝るとも劣らない演劇への愛がある。そんな事に改めて気付かされました。其々の仕事に対する情熱のぶつかり合いは、今作の大きな見どころだと思います。 「演劇【推しの子】」多くの方々にご観劇いただきたい作品です。原作の「【推しの子】」はもちろん演劇そのものの魅力が伝わる事を願っております! ■ 馬場良馬コメント GOA役を演じさせていただきます馬場良馬です。 今回の「演劇【推しの子】」は「2.5次元舞台編」という事で、劇中の漫画「東京ブレイド」の舞台化と同時に舞台制作の裏側も描かれています。僕が演じる脚本家のGOAという人間は、漫画原作の舞台化という中で原作側と制作側の間で振り回される役所なのですが、中屋敷さんの稽古中の言葉を借りるなら各々の立場の違い故の「愛」のぶつかり合いが今回の歪みに繋がっているのだなと感じました。 「原作への愛」「漫画への愛」「キャラクターへの愛」「舞台への愛」「演劇への愛」等々……。個性豊かなキャラクター達の様々な「愛の形」。 是非劇場で見届けていただけたら嬉しい限りです。 ■ 演劇【推しの子】2.5次元舞台編 2024年12月13日(金)~2024年12月22日(日) 東京都 シアターH 2024年12月26日(木)~2024年12月29日(日) 大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ □ スタッフ 原作:赤坂アカ / 横槍メンゴ「【推しの子】」(集英社ヤングジャンプコミックス) 脚本・演出・作詞:中屋敷法仁 音楽:和田俊輔 / はるきねる □ 出演 アクア:小宮璃央 姫川大輝:安西慎太郎 有馬かな:佐竹桃華 黒川あかね:内田未来 鳴嶋メルト:土屋直武 鴨志田朔夜:北村諒 鮫島アビ子:田上真里奈 吉祥寺頼子:平体まひろ 雷田澄彰:鯨井康介 GOA:馬場良馬 劇団ララライ みたのりお:石田隼 里見勇気:杉山圭一(★☆北区AKT STAGE) 船戸竜馬:多田直人(演劇集団キャラメルボックス) 林原キイロ:三浦修平(劇団扉座) 吉富こゆき:永田紗茅(柿喰う客) 化野めい:古賀ありさ(演劇集団 円) 海路ソウタ:白崎誠也 山中タンジ:寒川祥吾 (c)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・演劇【推しの子】製作委員会