地元企業のPRは僕らに任せて 大阪・ちびっこ広報部隊結成
地元企業のPRは任せて 大阪・ちびっこの広報部隊結成 撮影:岡村雅之 編集・ナレーター:柳曽文隆 THEPAGE大阪 音楽:LIKALIFE
子どもたちの視点で町のものづくり力をアピールする「ものづくりレンジャー」任命式が14日、大阪市西淀川区の区役所で開かれ、10人の子ども広報部員が誕生した。子どもたちはさっそくチームを作って作戦会議を開き、「工場を見学したい」などと、張り切っていた。 【動画と拡大写真】大阪のガンダム世代ロボット研究者 世界最大級2足歩行ロボット公開
2期連続のものづくりレンジャーも志願
昨年に続く2期目のものづくりレンジャーは、区内の小学3年生から6年生。塩屋幸男区長らから任命状とオリジナルバッジの交付を受け、ひとりずつ決意表明をした。10人のうち3人は2期連続の志願で、よほどものづくりの現場が好きらしい。 隊員たちはさっそくチーム会議を開き、自己紹介をした上で、チーム名を決め、チームの旗づくりに追われた。今後、月1回ペースで集まって活動。区内のものづくり企業での工場見学などを経験した後、8月のものづくりまつりで活動成果を発表する予定。関係者は隊員たちによるものづくりへの挑戦も視野に入れる。
今年は親子レンジャーからの助言期待
発端は工場主たちからのラブコールだった。「私らはものづくりには自信があるが、しゃべるのが下手や」との反省から、「子どもたちにPRしてもらおう」と、区役所を通じてレンジャー隊員1期生を募集。約30人の隊員たちが5チームに分かれて、異なる業種の工場を見学。経営者や現場幹部へのインタビューを敢行して取材に打ち込んだ。 収集した情報をもとに、5社の会社案内パンフレットを作成。ものづくりまつりのプレゼン大会で披露された。一部企業のパンフは大規模展示場東京ビッグサイトの商談会で利用され、好評を博したという。 西淀川ものづくり実行委員会委員長を務める渡邉貴弘ワカタ製作所社長は「昨年のものづくりまつりでは、子どもたちの成果発表が来場者の大幅増加につながった」と、PR効果を評価。 「子どもたちを工場へ迎え入れ、仕事の内容を専門用語を使わずに分かりやすく伝える大切さを学んだ」と振り返る。「お父さんお母さんも熱心なので、今年は親子でいろいろアドバイスをしてもらえらば」と期待を示す。業界の常識にとらわれない親子レンジャーが、ものづくりの町に新風を巻き起こすかもしれない。 詳しくは西淀川区役所の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)