侍ジャパン・井端弘和監督、「終盤キューバの方が追い上げてきた。苦しい試合だったのは確か」4戦中3戦は3点差以内【プレミア12】
◇17日 「ラグザス presents 第3回 プレミア12」 1次リーグ 日本7―6キューバ(台湾・天母) 日本がキューバに競り勝ち、開幕4連勝でB組1位が確定し、21日から東京ドームで始まる2次リーグ進出が決まった。初戦から無傷での勝ち上がりとは言え、どの試合も楽な展開ではなかった。4試合中3試合は3点差以内。この日も難敵相手に終盤までしびれる展開が続いた。 「先制していい流れで来たんですけど、終盤キューバの方が追い上げてきた。苦しい試合だったのは確かです」と井端弘和監督。 5回を終えた時点で5―1と4点のリード。ただここからキューバが粘り強さを発揮した。6回に3本の適時打を集中されて2点差に迫られると、7回には先頭の四球から1死一、二塁のピンチを招くと救援登板した清水(中日)の悪送球で一気に走者2人が生還。試合は振り出しに戻された。 嫌な空気が流れる中、ジャパンが底力を見せたのは8回だった。先頭の小園(広島)が相手遊撃手のファンブルで塁に出ると辰己(楽天)の死球などで1死一、三塁。ここで5番・栗原(ソフトバンク)が左翼へ飛球を打ち上げ、代走で出ていた三走・五十幡が迷いなくスタート。決勝のホームを踏んだ。 取れるところで確実に得点を奪ったことが試合を左右した。2回に佐野(DeNA)の適時打で先制すると、3回には4番・森下(阪神)、4回には9番・佐藤(ロッテ)、5回には8番・佐野(DeNA)といずれも犠飛で1点を追加した。大会前に指揮官が「一発というのは大きな武器になると思いますけど、今回はそこまで…。どんどんつないでいけたらいい」と話していたように、この日の8安打はすべて単打と大技はなくとも小技で得点を重ねた。 1点差で迎えた最後の9回は1死満塁のピンチを藤平(楽天)が連続三振で抑えてゲームセット。「強気な投球は見せてくれたので非常にいい投球だった。自信を持って出している。信じて見ていました」と指揮官は目を細めた。 21日から始まる2次リーグ初戦ではA組2位の米国との対戦が決定。その前にまずは18日の1次リーグ最後のドミニカ共和国戦が控えている。「選手は非常に疲れてますんで、あと1試合何とか踏ん張って日本に帰りたい」。全勝で勢いを付け、そのまま東京ドームに乗り込んでいく。
中日スポーツ