ソフトバンク・山川 オースティンに学び不振脱出へ「打撃技術を修正すれば」 本拠で無安打も逆襲誓う
SMBC日本シリーズ2024は2日、横浜スタジアムで行われる予定だった第6戦が降雨中止となり、3日に順延された。2勝3敗で崖っ縁のソフトバンクは同球場の室内練習場で調整。3連敗した第3~5戦で12打数無安打だった山川穂高内野手(32)はDeNAの主砲・オースティンの打撃技術を念頭に置きながらスイングを修正した。相手先発の大貫からは第2戦でアーチを記録。4番のバットが逆襲ののろしを上げる。 山川にとって“気付きの雨”となった。室内練習場での打ち込みで“間違い探し”を終えていた。 「自分の中で“ここが違ったな”というのが一つあった。結果はどうなるか分からないけど今日、直すことができた。タコった後の雨だったので良かった」 プロ11年目で初めての日本シリーズ。本拠地で行われた第3~5戦では思わぬ不振に陥り、計12打数無安打に終わった。浮上のヒントになりそうなのが今シリーズ打率・462と好調なDeNAの主砲の打撃。「オースティンが何であんなに打てているのか。シンプルに打撃技術が凄いということなので。僕も打撃技術を修正すればいい」。今季セ・リーグの首位打者を参考にして自身の打撃を修正したと明かした。 モチベーションなどメンタル面は結果には直結しないというのが持論。ミート中心の練習でスイングを見直して、再確認できた。小久保監督は「狭いところ(室内)で打っているし、基本に忠実になるのでは」と雨がもたらした効果に期待を寄せていた。 チームは2勝3敗で崖っ縁に立たされている。絶対に負けられない第6戦の相手先発は第2戦でも対戦した大貫。「本当にたまたま」と言うが、前回対戦で大貫とは先制2ランを含む2打数2安打だった。「あとは勝てばいい」と必勝を期して臨む。 移動日だった前日1日には横浜市内の焼き肉店で野手陣が決起集会を行った。歴史ある名店で上質な国産和牛などを堪能し「すっげー、うまかった。みんなで食べたらおいしいですね」とリフレッシュ。打線は26イニング連続無得点中で、苦境を打破するために結束を固めた。 小久保監督は「リセットされた状態でガチンコで明日、明後日と勝って日本一になるというだけだと思うんで、やります」と逆転での日本一へ力を込めた。そのためには4番の復調が必要不可欠だ。山川は「また明日、練習ができる。僕は僕の仕事を全うする準備をするだけ」と表情を引き締めた。 (井上 満夫)