作家から悲鳴も、KADOKAWA「サイバー攻撃」の深刻度 損失はどこまで膨らむのか?
攻撃を受けたデータセンターには経理システムも含まれていたことから、一部の取引先に対して支払いの遅延が生じる可能性も見込まれるという。KADOKAWAは、経理機能と出版事業の製造・物流機能の正常化を最優先の取り組み事項として位置づけ、6月末をメドに復旧を目指している。 折しもきょう午後には、「ところざわサクラタウン」(埼玉県所沢市)で定時株主総会が開かれる。KADOKAWA株の6月17日終値は2851.5円と、サイバー攻撃を受ける前の6月7日終値(3365円)から約15.2%下落している。
KADOKAWAは、サイバー攻撃による2025年3月期業績への影響は現時点で不明としているが、この点に対する株主の不安は当然大きいだろう。経営陣の口から具体的な説明があるのか、多くのステークホルダーの注目が集まる。
田中 理瑛 :東洋経済 記者