ウクライナ、大国依存から「自ら汗かく」外交への脱却 松田邦紀大使インタビュー
■ロシアのアジア外交本格化
一方、ロシアのプーチン大統領は北朝鮮と「包括的戦略パートナーシップ条約」を結び、ベトナムにも訪問した。ウクライナを侵略したプーチン氏がアジアでの外交を本格化させてきたことで、アジア太平洋の平和と安定に影響を及ぼすのか、日本は真剣に注視する必要がある。
「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」という岸田文雄首相の問題認識の正しさが示された。日本には新たな状況の分析や危機感を欧米諸国と共有することが重要となる。7月に米ワシントンで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議はそのための重要な外交行事となるだろう。(聞き手 岡田美月)