Iターンのピーマン農家 スマート農業駆使し魅力伝え後継者育成 鹿児島・志布志市
南日本放送
ピーマンは一般的に夏野菜とされますが、鹿児島県は温暖で日照量が多いため一年を通して収穫することができ、生産量は全国4位です。 【写真を見る】Iターンのピーマン農家 スマート農業駆使し魅力伝え後継者育成 鹿児島・志布志市 志布志市のピーマン農家が、農業の魅力を伝え後継者を増やそうと、個人で新規就農者を受け入れています。その取り組みを取材しました。 志布志市のピーマン農家・梅沢健太さん(42)です。群馬県出身で大学卒業後、関東で会社員をしていましたが、14年前、妻・由姫さんの地元、志布志市に移り農業を始めました。 (梅沢健太さん)「すごく温かく迎えてくれて、同世代も農家がいるので切磋琢磨している」 2012年に独立して以降、現在、年間およそ145トンのピーマンを生産しています。スマート農業も取り入れ、ハウス内の温度管理や水やりビニールの開閉などを、すべてスマートフォンで遠隔操作しています。 (記者)「こちらは耕した土に苗を植えていますが、新たにチャレンジしているのがポットでの栽培です」 力仕事が多い栽培方法を見直し、去年から試験的に始めたのが、地植えではなく、鉢で苗を育てるポット栽培です。重機を使った土壌改良などの負担がなく、手軽に始められるため、コストも半分以下に抑えられるといいます。 農業のイメージを変えたいと新たなチャレンジを続ける背景には、人口減少や後継者不足への不安があります。 (梅沢健太さん)「自分がいなくなったり嫁さんがいなくなったらどうするとか、将来的に考えながら、設備の導入や作業の効率化で機械の導入は考えていた」 ピーマンの生産量が全国4位の鹿児島県。しかし農家の数は年々減少傾向です。2010年には1125戸いた農家は、後継者不足などから10年間で半分以下に減りました。 (鮫島悦生さん)「光合成が動き始めるのが日の出2時間後。そこに合わせて水を流すといい流れができる?」 (梅沢健太さん)「それがベストではないけどマスト、平均」 去年7月から梅沢さんのもとで農業を学んでいる鮫島悦生さん(46)。来年夏の独立を目指し、準備を進めています。もともとは、鹿児島の伝統工芸品をつくる職人でした。