なぜ「熊出没注意」看板を無視するのか…「山菜を採りに行く」人たちが明かした「切実な理由」
旬の天然ものを欲しているのは誰?
危険を承知で遭難者となった人を捜索するために二次被害が出るなど、他者のことを考えずに山に入る彼らを批判することは当然でもある。しかし、生きるために覚悟を決めて山に入る彼らを安易に批判することができるのだろうか。 彼らと山との付き合いは縄文時代の採取生活を彷彿させるものでもあった。ある者は旬の食べ物のため、またある者は生活のため、病身の身内のために山に入る。熊被害の増大によって彼らが山に入らなくなると、長い年月紡がれてきた人と山との親密な関係や物語が薄れていくということにもなるのだ。 太古の昔から日本人は山と共に暮らし、衣食住にまたがる様々な生活の糧を得ていた。近代化の流れの中、山は人々が崇める対象から管理する対象となり、伐採し植林をするだけでなく、一部では大自然と触れ合いたい観光客を呼び込むエリアとして開発されるようにもなった。 そんな光の当たる場所からわずかの距離に彼らはいた。 彼らが都会の料亭などで提供される旬の天然食材を採るために命を落としているのだとしたら、こんな皮肉なことはないだろう。遠く離れた東北の山間部と都会とは確実に繋がっている。いま一度、自分の問題として考えたい。 【つづきを読む】『秋田の山中に出没した「人喰いグマ」の「ヤバすぎる正体」…!報じられない地元の証言「どう見てもツキノワグマじゃねえ」「デカすぎる」』
野田 洋人
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