実はクレーマー気質 ルールを与えればオードリー春日は頑固なほどに全うする
【今週グサッときた名言珍言】 「それはその日の春日に聞かないと」 (春日俊彰/NHK「100カメ」12月23日放送) 【写真】“女性トラブル”は防げた?…ロバート秋山竜次の楽曲が必聴といわれる松本人志と中居正広 ◇ ◇ ◇ 昨年2月18日に開催され、16万人が同時視聴した伝説的ライブ「オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム」。冒頭の番組はその模様に密着。本番3週間前、実寸台のステージを再現するため、幕張メッセを借りて行った演出テストで、ひとつの“問題”が発生したという。 春日俊彰(45)は映画「メジャーリーグ」のチャーリー・シーンのオマージュで入場したいと考えていた。だが、演出陣や若林正恭は違った。春日は「遅れてやってくる」というのが定番。観客もそれを待っている。だからチャーリー・シーンのように足早に登場させたくなかったのだ。 本番もそのスピードで行くつもりなのか、演出スタッフが春日に尋ねたときの答えが今週の言葉だ。若林はその説得を旧知の仲の放送作家・佐藤満春に依頼。「頑固入っちゃうんですよ、他の人が言うと」と苦笑した。 そう、春日は意外なところで頑固だったりするのだ。意外といえば、“クレーマー”気質があるのもそうだろう。その普段の言動から「春日は絶対に“クレーマーじじい”になると思う」(テレビ東京系「あちこちオードリー」2023年3月29日)と若林は言う。タクシーのクレームカードを日本で一番取っていると笑う。それを受けて春日は、ジムでルール違反している人を見かけ、投書したことがあると明かした。 また以前も、露天風呂に入っていたとき、大学生の集団が入ってきて酒を飲んで騒いでいたから、すぐに部屋に戻りフロントに電話したと話していた(ニッポン放送「オードリーのオールナイトニッポン」15年9月19日)。抗議は直接せずに管理者を通すことを徹底しているのも面白い。そんな春日を若林は「ルールが好きな男」(「あちこちオードリー」=前出)と表現する。「だから台本からそれたフリが来るとムカつく」(同前)というのだ。 逆にいえば、ルールがあれば、春日は頑固なほどまっとうするということだ。だから、ゴール=ルールを設定されたときにめっぽう強い。スポーツ系企画では何度となく結果を出し、耐久系企画でも常人離れした記録を出している。思えば「春日」というキャラも言ってみれば、若林が春日に与えた“ルール”だ。 アメフトのキャッチボールをしながら、互いの良いところを言い合う企画で最後に春日は若林にこう言った。 「春日をここまで連れてきてくれた」(日本テレビ系「ヒルナンデス!」23年6月28日) (てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)