本当に変われる? 不祥事相次ぐ鹿児島県警で「改革推進委員会」の初会合、でも公開は最初の5分のみ
現職警察官らによる性犯罪や捜査情報漏えいなどの不祥事が相次ぐ鹿児島県警は21日、再発防止や改善策の進捗(しんちょく)を管理する内部組織「改革推進委員会」の初会合を開いた。人事関連を除く対策について「原則として9月末までに実施または着手する」との方針を共有。野川明輝本部長は「県警は変わったと感じてもらえるよう、スピード感を持って各施策に取り組む」と強調した。 女性盗撮で逮捕後に2人目の子供が誕生…「どうしていいか分からなかったが味方したい」 妻の陳述書に、元巡査部長はうつむく 鹿児島地裁初公判
委員会は再発防止や組織改革の柱と位置付ける。野川本部長のほか、各部長と首席監察官の計7人が出席し、約2時間あった。今月6日の県議会総務警察委員会で「取り組みの実施時期や達成期限が示されていない」などと指摘を受けていたため、具体的な見通しを明らかにした。 実施や着手が難しい対策についても、9月末までに取り組み方のスケジュールを示した上で、年内実施を目指すとした。 冒頭以外は非公開。県警によると、警部補以下の有志が組織上の課題を本部長に直言する内部組織「研究会」から計4件の意見が寄せられた。盗撮と飲酒、情報漏えいについて、研修の在り方を見直したり、職場環境改善を求めたりする内容だったという。次回は9月下旬に開く予定。 ◇冒頭以外は非公開 21日初会合があった鹿児島県警の「改革推進委員会」は、野川明輝本部長の冒頭発言以外を非公開にして進められた。県警は再発防止対策の項目に「情報公開の推進」を掲げ、より開かれた県警を目指すとしていたばかり。南日本新聞の取材に対し「機微な内容を含むため」などと答えた。
約2時間あった会合のうち公開されたのは冒頭の野川本部長の発言で5分程度だった。 県警は非公開理由として、関係者のプライバシーや県警の組織体制など公開していない内容を含んだ議論があるためと説明。カメラ撮影があることで出席者の萎縮を招き、意見が出づらくなる懸念もあるとした。
南日本新聞 | 鹿児島
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