「半世紀」の歴史が生む熟成 BMW 5シリーズ(6代目/F10) UK中古車ガイド 7シリーズと基礎を共有
知っておくべきこと
F10の世代には、サルーンだけでなくグランツーリスモ(F07型)とステーションワゴンのツーリング(F11型)がある。どちらも実用性ではサルーンに勝る。 グランツーリスモでは、ホイールベースが7シリーズへ準じる。着座位置は高めで、大きなハッチバックが備わり、斜め後ろからの姿はクーペのように見える。リアシートを折りたたむと、荷室は1700Lへ拡大できる。 ツーリングの方が人気は上で、内容も優れる。上級モデルとしての風格と、秀でた実用性をバランス良く両立できている。荷室は、通常では560L、リアシートを折りたためば1670Lに広がる。 当時のAUTOCARは、「5シリーズ・ツーリングは価格競争力が高く、洗練され高効率。サルーンやグランツーリスモより、見た目もいい」とまとめている。
英国ではいくら払うべき?
■3000ポンド(約61万円)~5999ポンド(約121万円) 2014年式以前のF10型を英国では狙える価格帯。走行距離が長いディーゼルターボから、比較的短めのガソリンターボまで、数は多い。 ■6000ポンド(約122万円)~9999ポンド(約203万円) ガソリンターボが増えるものの、英国ではディーゼルターボが中心。全般的に走行距離は長めだが、2016年式まで混ざり始める。 ■1万ポンド(約204万円)~1万4999ポンド(約305万円) フェイスリフト後のF10型は、この価格帯まで奮発が必要になる。 ■1万5000ポンド(約306万円)以上 後期型で走行距離が短いF10型をお探しなら、英国ではこの価格帯から。ディーゼルターボもガソリンターボも選べる。 ■英国で掘り出し物を発見 BMW 520d SE 登録:2015年 走行距離:9万5600km 価格:1万1000ポンド(約224万円) 個人売買で出ている520d。BMWディーラーでの整備記録が残り、アルミホイールは小さめの17インチで乗り心地は良いはず。燃費も期待できる。
ジョン・エバンス(執筆) 中嶋健治(翻訳)