時速194キロ衝突死、警察官「速度上がるほど車体の揺れ大きく」…第2回公判で計測結果を証言
大分市で2021年、時速194キロの乗用車で右折中の車に衝突し、同市の会社員小柳憲さん(当時50歳)を死亡させたとして、自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死)に問われた元少年(23)の裁判員裁判の第2回公判が6日、大分地裁(辛島靖崇裁判長)であった。捜査にあたった大分県警の警察官が検察側の証人として出廷し、「速度が上がるほど車体の揺れは大きくなる」と証言した。 【写真】事故で大破した小柳さんの車
検察側は5日の初公判で、高速走行では路面状況から車体に大きな揺れが生じるなどし、操作を誤る恐れが高まると主張していた。
警察官は現場付近を法定速度の時速60キロで車を走らせ、車体の揺れを計測したと証言。「(現場の交差点付近での)揺れが大きかった」と述べた。また、サーキット場では60キロの時より140~150キロの方が大きく揺れたとした。
一方、弁護側から「実験は事故から約3年3か月後で、路面の状況が変化していた可能性はないか」と質問され、「分からない」と答えた。
起訴状では、元少年は21年2月9日深夜、大分市の県道で、制御困難な194キロで車を走行。右折中だった小柳さんの車の通行を妨害する目的で交差点に進入して事故を起こし、小柳さんを死亡させたとしている。