保志総一朗『ガンダムSEED』役作り悩んだ22年 キラの成長に追いつけず…続編期待で「完結するような物語ではない」
■劇場版の物語には納得 続編への期待も「完結するような物語ではない」
公開までの約18年の間、ファンからは「とにかく『ガンダムSEED』のキラが好きと言ってくれる方が多くて、『劇場版待っています』『頼みます』と嘆願されるような感じで言われていた」と多くのメッセージが寄せられ、「僕もその気持ち僕もわかるし、やりたいって思っていました」と笑う。 「逆に言うと待たせておく方が『SEED』をずっと追いかけてきてくれるのでは(笑)。それぐらいSEED愛が強い人が多い」と冗談めかしつつ「『FREEDOM』で完全燃焼され、“卒業”みたいになられてしまうと寂しい。まだまだこの後の『SEED』の世界を見たいと思ってもらいたいし、引き続きSEED愛を持っていってもらいたい」と本音を打ち明けた。 自身は劇場版について、「『SEED』に求めるストーリーの続きやキャラクターの行く末は人それぞれ違うと思うし、待ち続けたがゆえの望みはたくさんあると思う」と前置きし、「そう考えたとき、僕はキラとラクスがこういった感じでピックアップされるとは思っていなかった。ただ自分はキラを演じているから、キラ視点で見て、キラとラクスが描かれることについて違和感はなかった」という。 「『SEED』の中の一つの物語の続きとして、こういう形の物語もあるということ。続編があるかとかではなく、『SEED』は何か完結するような物語ではないと思っているし、今回はこういった物語の中でいろんなキャラクターのドラマを描いたと解釈しています。その中でみんなの見たい、知りたいキャラクターのドラマをどれだけ見られたか。楽しめたかは、人それぞれ感じ方は違うと思います」。 またエンディングの解釈には、「これはどっちだろう、と。続きを見ないと気がすまない人もいるのでは? いろいろ想像の余地があって楽しいけど、この劇場版である種の“答え”のようなものを見せられると、逆に火がついちゃいますよね」とニヤニヤ。 「もっと見たくさせちゃうというか。ファンの皆さんもこれで終わらないでという想いがきっと生まれるはず。そうやって『SEED』の世界が広がり盛り上がれば、また福田監督のモチベーションが上がって新たな物語を作ってくれるのではと、僕も期待しちゃいます」。