ツーリング中よく出会う「ガードレール」! 色んな形状があるって知ってる?
安道路の安全守るガードレール、その形状に迫る
ガードレールといえば、白色で同じような形をしているイメージがあるかもしれません。しかし、じつはその種類は多種多様。場所によってさまざま形状のガードレールが使い分けられていると言います。では、いったいどのような種類があるのでしょうか。 【画像】ガードレールの種類や役割を画像で見る(10枚)
一般的にガードレールと呼ばれている設備は、正式名称で「防護柵」というのが総称で、大きく分けて「車両用防護柵」と「歩行者自転車柵」の2つに分類されます。車両用防護柵はその名のとおりバイクやクルマなどのために設置される防護柵ですが、さらに細かく分類されています。 それが、「ガードレール」「ガードパイプ」「ガードケーブル」「ボックスビーム」の4種類。つまり、道路に設置されているすべての防護柵は一般的に「ガードレール」と呼ぶものの、じつは防護柵の4種類の中の一つになるというわけです。 また、歩行者自転車柵も「乱横断防止柵」と「転落防止柵」の2種類に分類されます。つまり防護柵は、車両用防護柵と歩行者自転車用柵の両方を合わせて6つの種類で構成されていることがわかります。 なお車両用防護柵の役割は、バイクやクルマなどが車道の外へはみ出すのを防いで歩行者の安全を守ったり、沿道にある施設などへの損害を防いだりするというものです。
また、衝突したときに適度に変形してクッションのように衝撃を吸収するので、車両の損傷や乗員の負傷を最小限に抑えることができます。さらに、ガードレールがあることで進行方向がわかりやすくなるため、とくに視界が悪くなる夜間は安心して走行できるメリットもあります。
4種類ある車両用防護柵にはどのような形状があるのか
まず高速道路から一般道まで幅広く設置されているのが、支柱と「ビーム」と呼ばれる鉄板で構成されているガードレール。ビームは強度を確保するため、波打つように折り曲げられており、この折り曲げが多いほど強度が高まる仕組みです。
形状には、標準的な強度の2山型と、高強度となる3山型の2種類があります。 さらにガードレールは強度別に7種類に分けられ、強度が低い順にC種、B種、A種、SC種、SB種、SA種、SS種となっています。これらは道路の設計速度や環境に合わせて設置されるのが一般的のようです。 大まかな設置例は、C種が市町村道、B種が県道や国道、A種が幹線道路や高速道路、SC種とSB種が高速道路でも重大被害発生のリスクがある区間、SA種とSS種は鉄道の線路上に高速道路が走っている跨線橋など、クルマが落下したら危険な場所に設置されます。 なお、A種以上のガードレールになると厚さ4mmの分厚いビームが使われるのが一般的。また、SC種以上が3山型となり、SA種とSS種は上部にパイプを付けて強度を高めています。