米地区連銀経済報告:経済活動わずかに増加、物価上昇には敏感に
(ブルームバーグ): 米地区連銀経済報告(ベージュブック)は、米経済は今年の早い時期以降、緩慢なペースで拡大しているが、消費者は物価上昇に一段と敏感になっていると指摘した。連邦準備制度理事会(FRB)が6日に公表した。
ベージュブックは「1月初旬以降、経済活動は均衡を改善し、わずかに増加した。8つの地区が若干から緩慢な経済活動の伸びを報告したほか、3つの地区が変化なし、1地区がわずかな軟化を報告した」と記した。
「消費支出、特に小売商品への支出はここ数週間に若干減少した」とし、「消費者は価格変更に一段と敏感になっており、企業はコスト上昇分を価格転嫁するのがより困難になったと感じている」との認識が示された。
多くのメーカーや建設会社が扱う原材料の費用はこの数週間で下落したとも指摘した。
今回のベージュブックは、12地区連銀が2月26日までに集めた情報を基にサンフランシスコ連銀がまとめた。
雇用は大半の地区で引き続き増えたが、増加ペースは緩慢だった。「全般的に労働市場の逼迫(ひっぱく)感はさらに緩和した。ほぼ全ての地区が労働力確保と従業員の引き留めに一定の改善があったと述べた」としている。
賃金の伸びが減速しているという複数の報告にも言及した。
原題:US Economic Activity Increasing Slightly, Fed’s Beige Book Shows(抜粋)
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Christopher Condon