東京都知事選、蓮舫が狙う国政・都政の「同時リセット」vs.じわり始まる「小池劇場」…歴史的選挙戦の行方は?
■ すでに「小池劇場」に飲み込まれつつある 蓮舫氏以外にも、多くの候補者が立候補の意向を表明しており、この「歴史的な都知事選」は、都民のみならず、国民の多くの注目を集めるものと考えられる。 蓮舫氏の立候補表明は、翌5月28日に予想されていた小池知事の出馬表明の機先を制するつもりで行われた、よく練られた日程対策の中で行われていたといってよい。 この28日には、都政与党の都民ファーストの会、そして公明党のみならず、都内の多くの区市町村の首長からも出馬要請が行われ、そうした要請を受けて小池氏は都議会において、出馬を表明するものと考えられていた。しかしながら、小池氏の出馬表明は行われなかった。 小池氏は「劇場型政治家」といわれるように、政治的な政局感は群を抜いており、メディアを味方につけて自らに優勢な状況を構築することにたけている。ここで立候補を明言しなかったことは、逆に今後の小池氏の出馬表明への期待を増す効果があったと考えられる。 都知事選に注目する都民、そして国民は、「小池氏の出馬表明がいつか?」ということに注目することになり、すでに徐々に「小池劇場」の中に飲み込まれていっているといえる。 「一点突破型」の蓮舫氏と、「劇場型」の小池氏。今回の都知事選は、その両者が正面からぶつかることが予想され、この結果は都政のみならず、将来の国政にも影響を及ぼすと考えられる。今後の展開が注目される。
白鳥 浩