対中タカ派の元グリーンベレー 次期米安保補佐官のマイク・ウォルツ氏 次期米政権・横顔
米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」の元隊員で、対中タカ派の急先鋒(せんぽう)。 トップダウンで政権を運営するトランプ次期大統領の「忠臣」として、ホワイトハウスの外交・安全保障政策を統括する。 1974年、南部フロリダ州生まれ。バージニア州立軍事学校卒業後、陸軍入りした。精鋭のグリーンベレーに選抜され、アフガニスタンや中東などに派遣された経験がある。軍務は27年間に及んだ。 2018年の下院議員選で初当選。重要鉱物の中国依存低減や、米大学での中国の影響排除に向けた法案作成にも携わった。22年北京冬季五輪のボイコットも呼び掛けた。 外交姿勢はトランプ氏と共鳴している。ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援に当初は賛成したが、次第に「(米議会は)白紙の小切手は切らない」と慎重姿勢に転向。北大西洋条約機構(NATO)との関係でも、国内総生産(GDP)比2%の国防支出を「最低限だ」と訴え、同盟国の負担増を求めた。 妻のジュリア・ネシェワット氏は日本の東京工業大(現東京科学大)に留学経験があり、トランプ政権1期目で大統領補佐官(国土安保担当)を務めた。2人の子供がいる。50歳。