試験当日、お守りは「激落ちくん」だった 東大合格「クイズノック」メンバーが語る共通テスト前に「しちゃダメなこと」
「楽しいから始まる学び」をコンセプトに、YouTubeやクイズ番組などで大活躍の東大発の知識集団QuizKnock(クイズノック)。「歴史王」として大人気の年内卒業を発表したこうちゃん(右)と、現役東大生・とむさん(左)に、大学入学共通テストを間近に控えた受験生は何をすべきか聞きました。 【写真】お守り効果絶大?とむさんが持って行った「激落ち」くん
――今日はお二人に、大学入学共通テストに向けての心構えをお聞きしたいと思います。まず、こうちゃんは、共通テストの前身のセンター試験と2次試験を受験して、東大に現役合格しました。高校3年生の冬休みはどんな勉強をしていましたか。 こうちゃん:いま振り返るとよくなかったなと思うのですが、冬休みの段階で2次試験の準備ばかりしていました。東大はセンター試験と2次試験の割合が1:4で、センター試験の比重が軽いんです。それでセンターを受験する前から、気持ちはもう2次試験に向かっていました。 ――センター試験は自信があったのですか。 こうちゃん:実はそうなんです(笑)。夏のセンター模試の結果は全国100位以内で、直前の模試でもA判定。世界史は100点、英語も1問間違えるか間違えないかという点数を取れていたので、自信がありました。ところが、実際のセンター試験本番の合計点は770点くらいで……(満点は900点)。 とむさん(以下、とむ):え! それだってすごいけど……。こうちゃんにとっては予定外だったんですよね。 こうちゃん:センター試験の前日も当日の朝も「余裕!」だったのに、席に着いた途端に緊張してしまって。問題を解きながらもずっと「やばいやばい」「あれ?」「うわ、やばい」という状態でした。数学は計算ミスに気づかずに20点落とすし、そういう失敗だらけでした。
「激落ち」くんを持ち込んだワケ
――なぜそんなに緊張してしまったのでしょうか。 こうちゃん:試験本番を想定した、気持ちや行動面の準備を全然していなかったから。つまり、アウトプットの問題です。もちろん合格するためにはインプットは重要で、合格の95%はインプットの量で決まるのは確かです。でも残り5%はアウトプットなんです。どんなに知識を詰め込んでも、それを発揮できなくては意味がない。僕の場合、当日の心の準備が全然できていなかったから、受験会場の独特の緊張感にのまれてしまったんだと思います。言い訳ですけど、当日使った机が傾いていたので、あの机のせいだった(笑)。 ――とむさんは推薦入試で東大に合格しましたが、共通テストは受験したのですね。 とむ:はい。推薦入試でも共通テストの成績が合否に反映されます。だいたい8割は取らないといけないと言われていたし、推薦がダメだった場合には2次試験を受ける予定でした。早稲田大学政治経済学部の共通テスト利用入試にも申し込んでいたので、「失敗はできない」という気持ちは、ほかの受験生と変わらなかったと思います。