日銀利上げ見送りで円一段安も、ストラテジストはキャリー復活を予測
(ブルームバーグ): 日本銀行が19日の金融政策決定会合で追加利上げを見送ったことで、ストラテジストの間では相対的に金利が低い円を売って高金利通貨を買うキャリートレードが復活し、為替市場では一段と円安が進む可能性が指摘されている。日銀の声明もハト派的との受け止めが多い。
シンガポールのサクソ・マーケッツは、18日の連邦公開市場委員会(FOMC)でタカ派的な姿勢を見せた米連邦準備制度理事会(FRB)と日銀の違いに言及し、キャリートレーダーが将来の円安に賭ける動きを強め、さらなる円安進行に拍車をかける可能性があると予測。野村証券は、植田和男総裁が会見でタカ派的な姿勢を示すにも限界があるとみている。
【ストラテジストらの見解】
ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)のアジアFX戦略責任者、アルビン・タン氏
オーストラリア・コモンウェルス銀行の為替ストラテジスト、キャロル・コング氏
サクソ・マーケッツのチーフ投資ストラテジスト、チャル・チャナナ氏
野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジスト
スカンジナビスカ・エンスキルダ・バンケンのアジア戦略責任者、ユージニア・ビクトリノ氏
クレディ・アグリコルCIBのシニア・ストラテジスト、デビッド・フォレスター氏
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平上席投資戦略研究員
--取材協力:Marcus Wong、船曳三郎、横山桃花、Michael G Wilson.
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Matthew Burgess, Winnie Hsu