動物園改革部長は元エリート官僚でTVチャンピオン「動物園王」 ── 天王寺動物園・牧慎一郎部長
動物との『ふれあい』を大事にしたい
今月1日の100周年記念日。同園は臨時開園し、この日のために企画された動物とふれあう企画には、朝5時から並ぶ人が出るなど開園前から行列ができた。この光景に「すごい人が並んでるよ」とうれしそうに話していた牧部長。同日午後から天気は下り坂となり雪が降ったのにもかかわらず、7000人弱の入園者があるなど、幸先の良いスタートとなった。 自らも「動物園 博士しんいちろうくん」という100周年PRのキャラになり、あちこちから気軽に声をかけられていた牧部長。そんな牧部長に「近々思ってる構想はなんですの?」と質問してみた。 すると「動物との『ふれあい』の部分を大事にしたい。たとえば夜間開園などは設備投資が必要だが、お客様の満足度を考えたらすごく即効性がある。仮設的なものでもいいからふれあいのエリアを作りたい」と話した。 夜間も夏は午後7時まで開園しているが、これは微妙な時間だという。「夜は夜なりの雰囲気を作らなくては。『遅くまでやっている』だけではダメ。ユーザーとの距離間をいかに演出するかが大事です。あと、ふれあいは野生動物が近づけないなら、ブタなどの家畜などは人間とかかわりが深い動物。例えば、子どもさんにはその関わりを持ってもらったらいいとおもう」と笑顔で語る。 この改革担当部長は「3年」という任期付きのポスト。「3年たったらどうしよう」などと冗談も飛ばすが、この100周年で大阪市民をはじめ、同園ユーザーに「改革」を印象付けたのは事実だ。この3年で「誰もが知ってる天王寺動物園」がどう生まれ変わるのか、今後もその動きから目が離せない。