荒木飛羽、『スメルズ ライク グリーン スピリット』に手応え 「心のよりどころになれば」
9月19日よりMBSのドラマフィル枠で放送されるドラマ『スメルズ ライク グリーン スピリット』の製作発表会が9月12日にポニーキャニオンで実施され、荒木飛羽、曽野舜太、藤本洸大、阿部顕嵐、澤田育子監督が登壇した。 【写真】『スメルズ ライク グリーン スピリット』製作発表会の様子 本作は、2011年から2012年まで『コミック Be』(ふゅーじょんぷろだくと)で連載され、2012年と2013年に「SIDE A」「SIDE B」の計2巻として単行本化された永井三郎による同名漫画を、10年以上の時を経て実写ドラマ化するひと夏の淡い青春ストーリー。閉鎖的な平成の田舎を舞台に自分のアイデンティティに目覚め、こっそり口紅を塗る少年・三島フトシと彼を取り巻く少年たちの姿を描く。 “髪が長い”という理由で、同級生からいじめられている主人公・三島フトシ役を荒木、“本当の自分”を隠して、学校生活を送っている桐野マコト役を曽野、バスケ部でクラスのムードメーカー夢野太郎役を藤本、どこか訳アリな様子もうかがえる都会から閉鎖的なド田舎に転任してきた社会科教師・柳田役を阿部が演じる。 阿部は「まだ夏の暑さが残っているので、その中でこの熱いドラマを観ていただけるのは嬉しいです」と笑顔を見せ、荒木は「夏の学生感を味わっていただけたら」とコメント。曽野が「早くみなさんに観ていただきたい気持ちでいっぱいで、ワクワクしています!」と言えば、藤本も「ドキドキしています! 僕は地上波のドラマ出演が初めてなので、皆さんにどう捉えていただけのだろうかと、不安も緊張感もありながらワクワクもしています」と胸を躍らせた。 澤田監督は「真夏のドラマです。今は夏が終わろうとしていますが、夏はまだ終わらないよ!という感じです」と意気揚々と語り、「作品は皆さまに観ていただいて完成になりますが、つい先ほど、6話まで完成いたしました。完璧だ!と思っています」と自信を覗かせた。 荒木が「初めて会った本読みのときは、ガチガチだったんですけど、現場に入ったらみんな明るくて、よかったなと思いました。みんなで冷たい川に入ったりして」と撮影を振り返ると、曽野も「夏を満喫しましたよね」と笑顔。藤本が「僕だけ川に入れず……」と寂しがるも、阿部が「代わりに僕が入りましたよ(笑)」と返し、一緒に青春を満喫していた様子。 曽野は「大雨で撮影が中止になったときがあったんですが、雨が上がったらすごく大きな虹が出たんです。それも二重だったんですよ! 超ハッピーな出来事だったので、このドラマは大成功するんちゃう?って」と興奮を隠せない。澤田監督も「慌ててカメラを回しました。本編でも使われていますよ」と裏話を明かした。 一方で、藤本は「僕は学校の中で過ごす学生生活が印象に残っています」と話し、「実はセリフを全部噛んだときがあって……」と苦笑いすると、阿部が「ほんと、何を言ってるかわかんなかったよ」と笑い飛ばす。 阿部は「飛羽と一緒に一緒の温泉行きました。現場の近くの蕎麦屋がすごく美味しくて3日間続けて行きました」と楽しそうに話すと、荒木も「サウナ、ヤバかったですよね」と顔を見あわせていた。 そんなキャストたちが終結したことに、監督は「藤本くんもオーディションでしたが、多くの学生たちがオーディションでいらしたので、会えることができました。(オーディションをやって)よかったなと思うし、魅力的でとても強い原作に寄り添いたいという気持ちに俳優の皆さんが共有してくれました。皆さんの努力と想像力に感謝しています」と感無量の面持ち。 阿部も「2人(三島と桐野)の笑顔が素敵なんです。この2人でしか見れない笑顔が物語のキーになっていると思うので」と同調し、「様々な人の気持ちの変化に目を凝らして観ていただければ」と作品をアピールした。 また、本作の見どころを問われると、荒木は「三島と桐野の屋上のシーン」を挙げ、「三島の色んな感情が出ているのが屋上のシーン。演じた時の自分も楽しかったので、見どころです」と答える。曽野は「エネルギッシュな青年たちが自分と大切な人を天秤にかけながら、狭いコミュニティーの田舎で一生懸命もがいて生きていく強さ、美しさが見どころだと思います」と力強く語る。藤本は「僕は夢野の感情をすべて出そうと意識して臨みました。彼の表情は自分で見ても面白かったので、ぜひ注目して観ていただきたいです。あと、夢野家も温かみのある幸せそうな家族になっています」と紹介し、自身の役どころにも心を寄せていた。 「本作に触れ、新しく発見できたものはあるか?」と問われた曽野は「僕は男の子にLOVEの気持ちを持ったことはないなと思っていたんですが、M!LKというグループで活動していますが、僕はメンバーが大好きなんです。それはLOVEだと。この気持ちは(桐野と)被っていると思いました。あらためて愛について考えることができました」とコメント。 藤本は「自分の身近にも男の子が男の子を好きだったり、女の子が女の子を好きだという人がいます。そういうセクシャリティーなことをいちいち考えなくていい、特別視することは必要ないんだ、それは個性なんだと思えました」と述べる。阿部は「僕は、みんなと撮影して、“子供”に成長することができました。視野を広げてもらった」と、清々しい笑顔を見せていた。 最後に阿部は「誰もが持っている人間愛がこの作品のテーマの1つでもあると思うので、一人ひとりの心の変化にも注目して気軽に観てください」と言葉を送り、藤本は「どこを切り取っても青春なので、青春をいっぱい浴びてください」、曽野は「2024年の夏、僕らが全力でぶつかって作り上げた作品です。ぜひお楽しみに」、荒木は「僕たちの夏をギュッとして作り上げた作品です。いろんな方の思いがこもっています。この作品がいろんな方の心のよりどころになればいいと思います。ぜひご覧ください!」とメッセージを送り、会見を締めくくった。
リアルサウンド編集部