パンダと最後のひととき 上野動物園の2頭、29日中国へ
ジャイアントパンダのつがい、雄リーリーと雌シンシン=いずれも19歳=の最終観覧日の28日、多くのファンが午後も上野動物園(東京都台東区)で「日本に来てくれてありがとう」と別れを告げ、最後のひとときを過ごした。冨田恭正副園長は「東日本大震災や新型コロナウイルス感染症で日本に暗い雰囲気が漂う中、光をともしてくれた」とねぎらった。2頭は29日、四川省の中国ジャイアントパンダ保護研究センターに運ばれる。 最後の時間帯の午後3時過ぎには、応募約1万2千人の中から事前抽選で決まった約200人が観覧した。東京都世田谷区の女性会社員(55)は「最後に顔や動いている姿が見られた」と喜んだ。