移住するなら鎌倉?逗子? 両市市長が横浜で対談
ミネ 鎌倉の定期を持ってない人たちっていうのは、改札をピッと通れば分かるわけですよね、市外の人たちがピッとした時に、鎌倉市にシューンて10円入る、みたいなことはできないんですかね。年間2千万人で、2億円になるような。新しい関所のようなものを作るのではなくて、Suicaなど既存のものから税収に変えていくっていうのは難しいんでしょうか。 松尾 以前まさにそういうアイデアがあって、例えば鎌倉駅前に、この道路の電線を地中化するからぜひ協力してほしい、賛成の人はSuicaをピッと当てると100円寄付できる、といったことを計画したんですが、特区が認められないということで、最後の最後で計画が通らず、まだ実現に至っていません。 まさに鎌倉はのべ2,000万人を超える観光客に来ていただいているんですが、税収につながらないという構造的な悩みがあります。観光の整備にかけるお金が今の予算の中では非常に少ないから、これからも手厚くしてかなければいけないんですが、それ以前に住民の福祉のことなどが大変な状況なので、なかなかそちらに手が回っていかないんです。新たに観光客の方から財源をいただく仕組みというのが重要になってきますね。
小学校区で地域を運営する
ミネ 逗子はどうでしょうか。 平井 地域のコミュニティをどうやって再生していくかっていうのが今大きなテーマで、自治会の加入率が下がっているとか、子ども会が維持できないとか、いろんなことが全国的に言われているじゃないですか。その中で、改めて小学校区という学区の単位で、自治会だけでなく、子ども会や商店会が横につながって、地域を自分たちで運営していく、そういった仕組みを作ろうとしています。 今、沼間小学校区と小坪小学校区という逗子の両端のエリアと、池子にも組織ができたんです。わりとその辺りは、地域のコミュニティの結束が残っているんですね。逗子小学校区が一番中心区で、そこは自治会の加入率も低く、何か一緒にやろうとすると難しかったりするので、それをもう一回紡ぎ直すというか、行政と市民とで顔を突き合わせながら、やっていけるようにするというのが課題ですね。 (齊藤真菜)