移住するなら鎌倉?逗子? 両市市長が横浜で対談
ミネ 若い人が起こすアクションの中で、良い動きだな、とか、もうちょっとがんばってほしいなという部分はありますか。 松尾 毎年成人になった人と話をする機会を持っていて、大体が鎌倉生まれ鎌倉育ちの人ですが、大学生になった時に、自分たちが鎌倉でどういう貢献ができるかまったく分からないって言われるんですね。それはとっても残念なことなので、なんとかしたいという思いはあります。 最近、一日付きっきりで外国人のガイドをするという会社や、家庭的な雰囲気のホテルなど、観光客がメインなんですが、若い人たちが鎌倉の魅力を伝えていこう、それをビジネスにつなげていこうっていう動きが少しずつ出てきているんです。それをもっと広げていくことによって、鎌倉は好きだけどどのように関わったらいいか分からない人たちの参考になっていったらいいなと思っているので、そういう動きがどんどん出てくるのは嬉しいですね。 平井 商店街が、だいたい僕らよりちょっと下くらい、40代くらいに代替わりしつつあって、今までのスタイルだけでは自分たちの商売は必ずは続かないという危機感があると思います。 逗子では「ずし呑み」といって、チケットを買っていろんなお店を飲み歩くちょい呑みのイベントを商店街の若手が3、4年前に立ち上げて、今年も7月にやるんですが、ほかの地域と比べてもかなり人気になっているんですね。それと、ちょっとした雑貨を仕入れたり作ったりして出店できるような機会がいろんなところであるので、あまりリスクをかけずにそういうところにお店を出して、それをきっかけに商売を拡大していく人もいますね。
逗子は「産みたい街」1位
ミネ 鎌倉と逗子で、圧倒的にここが違うぞっていうのはどんなところでしょうか。 松尾 藤沢は隣でも全然違うんですが、鎌倉と逗子って統計的な部分で本当に似てるんですよ。高齢化率ですとか、出生率とか。そういう意味で、両市に来る人が求めることの感覚はすごく似てるんだろうなと思います。 平井 通勤にはやはりアドバンテージがありますね。JRと京急が通っていて、始発ですし、品川から夜中の12時に乗ったって帰って来られますから。横須賀線はグリーン車もありますが、鎌倉からだと空いていないので、わざわざ逗子まで来てから乗って、グリーン車で悠々と東京に通っているっていう人がいるくらいです。 僕は職住接近ですから、昼休みは家に帰ってご飯食べてます。これは贅沢ですね。 ミネ 松尾市長はお昼ご飯はどこで食べてるんですか。 松尾 私は市役所でおにぎり食べてます(笑)。市役所の4階にお弁当屋さんも来てますが、それ以外はみんな外に行ってますね。定食屋さんがけっこうありますが、観光地価格で、お昼でも1,000円をゆうに超えるところも多いので、私はなかなか行けないですね。 ミネ 移住者に対して期待することはありますか。 平井 月並みですけど、子育て世代に住んでほしいというのはありますね。子育て支援や教育、いろんなことに力を入れていますが、行政の力だけじゃなくて、市民のみなさんの子育てに関する活動が活発なので、そこは大きな魅力の一つかなと思っています。 今日は宣伝のためにこんなのを持ってきたんですが、「SUUMO新築マンション横浜・川崎・湘南版」(2016年1月発行)の「産みたい街ランキング」で、逗子市が一番なんですよ。「親子で盛り上がれるイベントが多数」って書かれているんですね。海岸でのサンドアートのイベントとか、「こどもフェステイバル」っていうのを地域の人が企画してやったり、ある意味行政がやらなくても、市民の人がどんどん自主的にやってくれているんですね。そこはとてもありがたいですね。