【いわき平競輪・GⅠ日本選手権】40歳の岩本俊介が番手回りをこなしてGⅠ初決勝
<4日・いわき平競輪・5日目> 40歳の岩本俊介が、準決10Rで1着。初のGⅠ決勝に進んだ。「すごくうれしい。いろんな気持ちがある」と感慨深げだ。 数年前までは自力一辺倒だったが、最近は番手回りも増えている。この決勝も、深谷知広の番手から抜け出してのもの。「自力選手でここまできてしまったので、マーク選手や自在型に追い付くことはできない。それでも、番手でやれることはやろうというのは、自分なりにある。練習は基本的なことは変わらないんですけど」と、慣れない中でも徐々に判断や技術を身につけてきた。 この準決も「深谷自体が強いので、みんな脚にきながら追っていたと思う。でもバンクコンディションが重いので、どこかで後半たれてしまうと思った」と的確に状況を判断。「古性君は上手に伸びてくるので前に踏ませてもらった」。終1半からBSまでは車間を大きく空けて追走。後方から古性優作が攻め上がってきたのを視認すると3角手前から徐々に車間を詰め、直線で抜け出して古性の猛追をしのいだ。「行けそうで行けなかったGⅠ決勝。いつも行きたいと思っていたけど、ようやくです」と、しみじみ。だがすぐさま「でもSSと走って疲れちゃった」と最後には場を和ます、典型的な〝いい人〟だ。 陸上の100メートルでは関東インカレで優勝するほどの俊足。その脚力をペダルに伝えて、GⅠ初決勝でダービー王を目指す。勝てばもちろん、2着でもSSをぐっと近づけられる賞金を得ることに、「夢がありますね」とニコリ。大きな夢へむけて、単騎で決戦に挑む。