予想の5倍以上! 5200万円で落札されたAMGチューン「450SLC 6.9 グリーンマシン」とは? メルセデス傘下に入る前の過激マシンでした円で落札! AMGがチューニングしたホットモデルでした
完全な状態に戻ればポルシェを圧倒するポテンシャルを秘めている
故バリー・テイラー氏のコレクションにあった間、この特別な450SLCは屋内に長期静態保存されていたという。しかし、ボナムズ・オークション社の管理下に移されたあとには、走行や始動はしておらず、エンジンを再始動する前には一定のチェックとメンテナンスが必要とのことであった。 オークションの公式カタログでは「ひとたび完全な状態に戻れば、このグリーンマシンはヤングタイマー・クラシックのコレクションの中で輝きを放ち、アウトバーンで再びポルシェを圧倒するポテンシャルを秘めている」という煽情的なPRフレーズを添えつつ、ボナムズ社は4万5000ドル~6万ドル(約658万円~878万円)という、ちょっと控えめにも感じられるエスティメート(推定落札価格)を設定した。 ところで、今回の「AMG Rediscovered Online」オークションは、すべて「Offered Without Reserve(最低落札価格なし)」形式で行われるというのが前提条件とされていた。したがって、たとえ入札が希望価格に到達しなくても落札されてしまう可能性もある。 しかし、このオークションの告知でもメイン商品として世界各国の媒体で露出されていたせいか、1週間に設定されたビッド(入札)期間中に価格はみるみる跳ね上がり、終わってみればエスティメート上限を5倍以上も上回る34万5000ドルで落札されるに至った。 すなわち、現在のレートで日本円に換算すれば約5200万円。ちゃんと走らせるにはそれ相応の手入れを要するのは間違いないとともに、内外装にもそれなりの使用感があることも合わせれば、価格上昇を抑制しそうな要素はいくらでもあったはず。 それでも一般的な極上モノ450SLCの相場価格の10倍近いハンマープライスとなったのは、「AMG」+「6.9」という「パワーワード」と生来の正統性が、予想よりもはるかに大きな影響力を持っていたとみるべきなのであろう。
武田公実(TAKEDA Hiromi)
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