<ラグビーW杯速報>日本、米国に快勝し3勝で有終の美!
ラグビーのワールドカップ1次リーグBの最終戦、日本対アメリカが12日、グロスターで行われ、日本が攻守に渡ってアメリカを圧倒、28-18で快勝した。すでに勝ち点で南アフリカ、スコットランドに届かず、1次リーグ上位2チームに与えられる準々決勝進出を果たせないことが決まっていたが、モチベーションを落とすことなく、大会前の目標としていた3勝目をマークした。日本は、1次リーグで3勝を挙げながらベスト8に進出できない初のチームとなり、南ア戦の世紀の番狂わせに続き、“最強の敗者”という新しい歴史をワールドカップに記した。
試合前に決まっていた1次リーグ敗退。だが、日本のアメリカ戦にかけるモチベーション高かった。 「両チーム共に決勝トーナメントへはいけないが、プライドの戦いだ」 エディ・ジョーンズHCの言葉が、この試合の意義を如実に表していた。 アメリカは、大敗した南ア戦から中3日での試合となったが、その南ア戦では、主将のワイルズを温存するなど、対日本戦に焦点を合わせにきていた。サイズのある選手を揃えたパワーだけでなく、7人制ラグビーのようなスピードも備え持つ。 対する日本は、参加最年少のWTB、藤田(早大)と、CTB、ウイング(神戸製鋼)の2人を初スタメンに送り出した。前半5分にマクギンティのペナルティキックでアメリカに先制を許すが、その2分後に、日本が流れるような美しいトライシーンを見せる。ラインの裏へ抜け出た小野が、ゴール前のスペースを狙ってキックで、ゴロを転がす。そのボールを藤田が好フォローでキープ。今度は、左へスピードのある展開でアメリカディフェンスを揺さぶり、最後は松島が、左中間に逆転トライ、ゴールも五郎丸が決めて7-3と逆転に成功した。 日本は体重差のあるスクラムでも主導権を握り、持ち味であるディフェンスにもすきがない。アメリカは、その日本のタックルの早さに戸惑い、焦りからか、ミスを連発する。20分には、ラインアウトモールからアメリカが激しくプレッシャーをかけてきた。だが、ホラニが絶妙のディフェンスで反則を誘い、日本ボールのスクラムに変えてピンチを脱出した。 アメリカも、執拗なピックアップゴーで、タテにじわり、じわりと、ボールを動かしながら日本のボールに迫る。スピードある展開でタクズワ・ングウェニアが右隅にトライ。ゴールは外したが、8-7と逆転を許すが、日本は、直後のリスタートキックから早い展開で再逆転劇を仕掛ける。 タテへタテへと、ディフェンスを切り裂きながら、ゴール前右中間で、モールを組むと、その人の塊から一気に崩した。最後は抜擢された藤田が押さえ込んだ。五郎丸のキックが決まり14-8と再逆転。32分には、五郎丸が、正面だが、距離のあったペナルティキックに成功させ、17-8と徐々にリードを広げていく。前半の終了間際には、アメリカボールの5メートルスクラムから攻められるが、懸命のディフェンスで、ゴールラインを許さない。スクラムでも反則を誘発させ、守りでも攻めながらゲームは終盤へ。