【MLB】パドレス新加入の右腕シース 強行日程をこなし韓国遠征中のチームに合流
日本時間3月20日に韓国でドジャースとの開幕戦を迎えるパドレスだが、直前に獲得した新戦力を連れていくには一苦労があったようだ。1対4の大型トレードで同14日にホワイトソックスからパドレスに加入したディラン・シースだが、チームから最初に求められたのは「韓国で合流すること」という異例のもの。チームの裏方スタッフやシースの球場外での奮闘をMLB公式サイトのパク・ドヒョン記者が伝えている。 日本時間16日にソウルに到着し、同18日に行われるLGツインズとの練習試合に登板することが発表されているシースだが、トレードが決定したのは同14日。チームはすでに韓国に向けての移動を開始しており、遅れて韓国に向かうシースの渡航開始までの準備時間はわずか27時間ほどだったという。パドレスのスタッフサービス・ディレクターを務めるT.J.ラシータ氏は、飛行機の機内でシースの移動や労働ビザの手配を行わなければならないというハードスケジュールを余儀なくされていた。 一方のシース自身もパスポートをなかなか見つけることができず、一時は代替パスポートを取得することや、ジョージア州の自宅にパスポートを探すスタッフを送ることまで検討されたというほどギリギリの戦いぶり(最終的にパスポートはキャンプ地で発見された)。そうした困難を乗り越え韓国でシースを出迎えたラシータ氏は、「彼がドアをくぐるのを見て本当に救われた気分だ」と安堵し、「まるで24時間彼と一緒に戦っているかのような気分だった」と激動の1日を振り返ったようだ。 チームリーダーのマニー・マチャドは、強行日程をこなしたシースについて「トレードされてすぐに『ところで明日韓国に行ってもらうから』と言われるのは大変なことだが、彼はそれをこなせる兵士なんだ」とコメント。「まずはこの数日で彼を知ることが大事だ」とサポートの意思を示した。パドレスのマイク・シルト監督によると、シースはすでに右腕ジョー・マスグローブと朝食をとるなどチームに馴染み始めている様子。マウンドでの躍動が期待されているシースだが、まずはグラウンド外での奮闘でチームの信頼を勝ち取っているようだ。