日立とサントリー食品、原材料入荷・製造・物流・倉庫保管の情報を一元管理するシステムを開発 業務効率化や廃棄ロスを実現
そしてIoTコンパスが提供する、現場プロセスをデジタル空間に再現する「プロセスのデジタルツイン機能」と、各プロセス間における大量データの「トレース検索技術」により、仮想空間上で、サプライチェーンを流れる膨大な出荷品が、いつ、どこで、どの原材料を用い、誰によって作られ、どこに出荷されたかを、直観的かつ速やかに追跡できる状態になるという。
これにより、「原材料ロットから疑義商品を特定する」、「商品ロットから疑義原材料を特定する」などの、様々な業務シーンに適応可能なシステムとなっているとのことだ。
また、IoTコンパスの業務プロセスモデリング機能(※4)および当該機能と連動する統合インターフェースとアクセス制御機能により、ノーコードで容易にトレースポイントの拡張が可能。これにより、今後のトレーサビリティ範囲の拡張を迅速に実現するとしている。
異常のあった原材料を使用して他商品を製造するリスクを未然に防ぐことや、万が一原材料や工程の異常による疑義商品を製造してしまった場合でも、その範囲を迅速・正確に把握することも可能となるという。
■同システムの導入により実現する価値
(1)商品の安全・安心の追求 疑義商品の範囲を迅速・正確に把握することで、市場への出荷を未然に防ぎ、安全・安心な商品提供を追求。
(2)業務効率化の加速 これまで品質保証部門が各拠点で行っていた原因調査、影響範囲確認などを迅速化し、品質保証部門および関連部署(工場・物流部門)の大幅な業務効率化を図る。
(3)サステナブルなサプライチェーンの実現 製造前に原材料の疑義範囲を特定することで、廃棄ロスを抑え地球環境への負荷を低減。あわせて社内倉庫間の輸送前に商品の疑義範囲を特定することで、不要な輸送の発生を抑え物流の効率化に貢献。
(※1)顧客のデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための、日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション・サービス・テクノロジーの総称 (※2)各種メーカーの生産現場課題と経営課題を解決したノウハウやさまざまな顧客と協創した"価値"をアセット化し、クイックに提供できるように体系化した、製造業向けのソリューション群。 (※3)各工程の収集データ(個別最適)を「業務」と「4M(huMan・Machine・Material・Method)」で定義し、抽出。抽出したデータを関連付け、データ分析の高精度化・高速化を実現する仕組み。 (※4)各業務プロセスとそのつながりを可視化する機能。
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