渋野日向子「まだまだいける」 メジャー優勝パターとともに週末へ
◇米国女子◇クローガー・クイーンシティ選手権 2日目(20日)◇TPCリバーベンド(オハイオ州)◇6705yd(パー72) 【画像】渋野日向子もセントアンドリュースで記念撮影 「きょうのアンダーは、もっとできたと思うスコア。きのうの1オーバーも、もっとできたと思えるスコア」。その言葉からは、シーズン序盤に比べ、スイングに対する悔しさよりもスコアを積極的に求める気持ちの強まりが伝わってくる。渋野日向子は83位から4バーディ、1ボギーの「69」で回り、カットライン圏内に入る通算2アンダーでホールアウト。終盤にバーディを重ねる粘りのプレーで、7月「CPKC女子オープン」以来となる予選通過を引き寄せた。 序盤はスコアが動かず「イライラがあった」とフラストレーションがたまる展開だった。なかなかパットが決まらず、「難しいピンではありましたけど果敢に攻められていた分、早く入ってくれれば」。2番、3番と4m前後が惜しくも外れ、4番も50度のウェッジで打った2打目をバックスピンで寄せたが、バーディパットはカップの右にそれた。
前半はイーブンパーと伸ばせず、スタート時と同じ1オーバーのまま後半へ。11番(パー5)で203ydから2オンに成功してバーディを奪うと、16番(パー3)も10m前後をねじ込み通算1アンダーまで伸ばした。「1アンダーでは無理だなと思った」という状況で迎えた最終18番(パー5)。3Wで2オンも狙えたが、「手前からのアプローチの方が、まだ寄せられる」と残り215ydから3UTを選択。グリーン手前まで運び、3打目を1m前後に寄せてバーディで締めた。 60台のラウンドは、7月のメジャー「アムンディ エビアン選手権」最終ラウンド以来。まずは予選通過に安どしつつも、「もっとスコアを伸ばしたかった。まだチャンスがある」と目線を上に向ける。シーズン前半よりもショットへの不安が減り、ピンを攻めていける感覚がある。「まだまだ足りないものは沢山ありすぎるけど、やっとゴルフになっている。前は守っていくショットが多かった。いまはすごく前向きに回れている」と話した。
今週は「良い印象のパターにしようと思って」と古いパターを引っ張り出してきた。2019年「AIG女子オープン」優勝をともにしたピン「シグマ2 アンサー」パター。「何年ぶりだろう。構えとか転がりがしっくり来ている気がする。入らないけど(笑)」と感触は悪くない。「すごく、まだまだいけるなと思える。残り2日間、しっかり攻めていきたい」。逃し続けてきたチャンスを、週末に取り返す。(オハイオ州メインビル/谷口愛純)