石油産業で発展した首都ウファ。名前の由来は息づかい?
世界最大の国土面積を有するロシア連邦。その広大さゆえに多くの民族、文化が共存している。モスクワから東へ約1000km、ヨーロッパとアジアの地域を分ける境界線とも言えるウラル山脈の南部に位置する、東西の文化が融合するバシコルトスタン共和国を訪ねた。
バシコルトスタン共和国の首都ウファ。人口100万人を超える、ロシアの中でもかなり大きな都市の一つである。ロシアの主要都市の中で2番目に緑地面積が多い町でもあるという。 市街地はベラヤ川とウファ川が合流する地点に囲まれた丘に広がる。街を歩くと道路や公園もかなり整備されていて、科学研究機関、教育施設のほか劇場、ミュージアムなど文化的施設が多く目立っている。 16世紀の後半、この地にはクレムリン(要塞)が造られていた。城壁は高さ5mの樫の木で張りめぐらされ、長さ440mほどだったという。都市名のウファは、チュルク語のウファ(小さいの意味)やバシキール語のウバ(丘の意味)から来ていると言われている。また、ある民族の話では、男がこの丘を登る時の「はあ、はあ」という息づかいから来ているという話もあるそうだ。 1920年頃からウファの町は急成長し、石油の採掘により石油産業の中心地として発展していったという。(つづく) ※この記事はTHE PAGEの写真家・倉谷清文さんの「フォト・ジャーナル<バシコルトスタンの旅>倉谷清文第13回」の一部を抜粋しました。 (2018年9月撮影・文:倉谷清文)