ビットコイン、連日最高値更新で10万ドル目前 「トランプ相場」が追い風に
代表的な暗号資産(仮想通貨)のビットコインの価格が22日、一時1ビットコイン=9万9000ドル(約1530万円)を超え、連日最高値を更新している。米国のトランプ次期大統領が暗号資産を推進する方針を示しているほか、金などと同様にリスクを回避するための資産としての評価も高まりつつある。 情報サイトの米コインマーケットキャップによると、22日午前にビットコイン価格が一時9万9000ドル台を付けた。トランプ氏は仮想通貨の規制に否定的で、政権移行チームがホワイトハウス内に暗号資産関連の政策に特化した役職を新設すると報じられるなど、暗号資産に追い風が吹いている。 投機的な値動きをする暗号資産は、価格が上昇するときはさらに「買い」を呼び込む相場が作られやすい。マネックス証券の松嶋真倫・暗号資産アナリストは「10万ドルを超えるか超えないかはわかりやすい指標となる」と話す。 一方で、松嶋氏は「ビットコインとその他の暗号資産は分けてとらえるべき」と指摘する。ビットコインは総発行枚数が2100万枚に制限されており、流通量が増えて価値が薄まることがない。埋蔵量が限られている金と同様にリスクを回避するための資産としてとらえる見方が広まりつつある。 米資産運用会社最大手ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、ビットコインを「デジタルゴールド」と評価する。米市場調査会社バーンスタインは10月、ビットコイン価格が2025年末までに最大20万ドルに達する可能性があるとの見通しを発表している。