夏野菜をスロースタートしたら、秋野菜はどうすればいいの?
『やさいの時間』6・7月号の特集は「スロースタートで大成功!夏まき夏野菜」。野菜研究家の木村正典さんに、ミニトマトやナス、キュウリなどの夏野菜を6~7月にまいて、秋に本格的に収穫を始める栽培法を紹介してもらいました。 しかし、そのスケジュールだと8~9月に栽培をスタートしたいダイコンやカブ、ハクサイやキャベツなどの秋野菜(秋作)はどうすればいいのか気になります。夏野菜をスロースタートしたら、秋野菜はあきらめたほうがいいのでしょうか。ウェブだけで読める「こぼれ話」で、木村さんにさらに教えていただきます!
秋野菜は夏野菜と共存させればよい
たしかに今回のスロースタートの夏野菜栽培では、本来ダイコンやキャベツなどを育て始めたい8~9月は、まだ夏野菜の収穫が始まるタイミングです。でも心配ご無用。秋野菜は、夏野菜の隙間にタネをまいたり苗を植えればいいんです。夏野菜を片付け、リセットしてから秋野菜を始めるのではなく、夏野菜と秋野菜を共存させながら、自然にゆっくり交代させていきます。
一緒に育てる秋野菜に向き不向きはある?
植えつける隙間が広ければ広いなりに、狭ければ狭いなりに野菜は育ちます。なのでダイコンでもキャベツでもハクサイでもカブでもOK。ほかにもカラシナ、ルッコラ、コリアンダー、リーフレタスなどもおすすめです。 大切なのはタイミング。夏野菜はスロースタートで育てられますが、秋野菜は、スタートが遅れると気温が下がって成長が遅くなってしまうので、適期を守ったタネまき、植えつけをしてください。 『やさいの時間』6・7月号では、6~7月にタネまきから始めるスロースタートの夏野菜栽培や、さまざまな野菜を混植して生物多様性を高める木村流の家庭菜園のススメを掲載しています。 教えてくれた人/木村正典(きむら・まさのり) 野菜研究家。博士(農学)。元東京農業大学農学部准教授。家庭菜園や市民農園、環境に配慮した自然とつながる野菜、ハーブ栽培などの研究と地域振興に長く携わる。 ★次回の「こぼれ話」は、中玉トマトの栽培法について紹介します。お楽しみに!〈6月上旬公開予定〉 ●『やさいの時間』編集部によるテキストこぼれ話。誌面で紹介しきれなかったお役立ち情報を、ウェブサイト「みんなの趣味の園芸」で公開!【不定期公開】